転職サイト選びが転職成功率を左右する!?
転職サイトの選び方やサイトの種類、転職サイトの利用テクニックについて解説します。
転職は自分の人生における重要な選択です。だからこそ、転職サイトの正しい選び方を知り、自分の希望に合った転職先を見つけることが大切なのです。
自分に合った転職サイト選びが重要
と、初めての転職で、転職サイト選びに悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
確かに多くの転職サイトや転職エージェントの中から、自分に合った転職サイトを見つけるのはなかなか難しいものです。
だからと言って、
- 口コミで評判がよさそうだから
- 友達が利用していたから
- 登録数が多いから
などの理由で、転職サイトを選んでしまうと、自分の希望に合った求人を見つけたり、効率よく転職活動を進められなかったりしてしまう可能性があります。
どんなに評判の良い転職サイトを利用したとしても、自分の希望する職種や業種がないというケースもあります。その中で転職活動を進めても、希望どおりの転職先を見つけることは困難です。
たとえば、
A社:総合転職サイトで求人数が多いが、営業、事務職の求人に偏っている
B社:専門特化の転職サイトで求人数は少なめだが、外資系の求人が多い
という場合、ただ単に求人数だけを見るとA社の方が良さそうな気がしますが、もし外資系の職種での転職を検討している場合には、外資系企業の求人が多いB社を選んだ方が良いというのは明らかです。
外資系を希望する方は外資系の求人に強い転職サイトを利用した方が、求人数が多い分選択肢が広がり、給与面や待遇、働き方など自分の希望に合った求人を見つけやすくなります。
転職サイトの種類は大きく分けて4つ
転職サイトと一口に言っても、転職サイトによってサービスの種類や得意とする専門分野があり、利用できる転職者が制限されている場合もあります。
転職サイトは大きく分けて4つのタイプに分かれています。
- 総合
- 専門特化型
- ハイクラス専門
- エージェント型・スカウト型
まずは4つの特徴を知り、転職サイト選びの参考にしましょう。
1.総合転職サイト
総合的にあらゆる職種や業種の求人を扱っている転職サイトです。大手の転職サイトに多い傾向があります。
総合サイトということもあり、知名度が高いため、多くの転職者と企業が利用しています。
メリット
- さまざまな職種の求人を見ることができる
- 求人数が多い
- 転職コンテンツやツールが充実している
- セミナーやイベントなども多く開催されている
- アプリなどを活用できるサイトが多い
デメリット
- 求人数が多い分、中にはブラックな企業が含まれてしまう
- 資格や専門知識を必要とする職種には弱い傾向がある
- 多くの転職者が利用している分、競争率が高い
- メール通知が多い転職サイトがほとんど
主な転職サイト
2.専門特化型
たとえば、
- 介護
- 看護師
- 保育士
- 薬剤師
のような資格や実務経験が必要なものが挙げられます。
ほかにも、女性向けの転職サイトや語学力を活かせる外資系など、性別や能力を活かした専門型転職サイトもあります。
多くの場合、総合型転職サイトでは求人数が多くない分野の求人を扱っているため、他の転職サイトには掲載されていないような求人が見つけられることも。
- 資格を活かしたい
- 自分の力を試してみたい
など具体的にどんな職種に就きたいか決まっている方は、こちらがおすすめです。
メリット
- 専門特化しているため、他の転職サイトでは見つからない求人も多い
- 企業とのミスマッチが少なく、効率的に転職を進められる
- 担当者の業界知識もあるやめ、相談しやすい
デメリット
- 総合型に比べて求人数が少ない
- 資格や高いスキルを求められる場合が多い
- 希望する地域での求人がないケースがある
主な転職サイト
3.ハイクラス専門転職サイト
一般的に、年収600万以上の求人が多く、高年収・高待遇を約束する求人が多い傾向にあります。
その分、求められるスキルも高く、年収制限などの審査が設けられているところが多いですが、確実にキャリアアップをしたい方や自分の能力に自信がある方は、普通の転職サイトよりもハイクラス専門転職サイトの利用を検討した方が良いでしょう。
メリット
- 600万円以上の高年収求人と出会える
- エージェントやスカウトサービスが併用されているところが多い
- 非公開求人が多く、他の転職サイトでは見つからない求人が多数
デメリット
- 年収制限や登録審査がある場合が多い
- 選考に時間がかかるものもあり、すぐの転職には向かない
主な転職サイト
4.エージェント型・スカウト型転職サイト
自分で直接応募ができる求人サイトとは異なり、転職のプロから履歴書添削や面接対策などの転職支援が受けられるというところが大きな特徴と言えます。
エージェントやスカウトを利用することで、自分では気づけなかった可能性を見出してもらえることも。キャリアの幅を広げたい方や、自分の能力を活かしたい方におすすめの転職サイトです。
メリット
- エージェントから、求人紹介や転職支援を受けられる
- スカウトされてから選考を受けるため、企業とのミスマッチが少ない
- スキルや経歴などから、自分では気づけなかった可能性を見出してもらえることもある
デメリット
- スキルや経歴によって、登録や求人紹介が難しいケースがある
- 他の転職サイトに比べ、求人数が少なめのところが多い
主な転職サイト
転職サイトを知ることが転職成功の近道
と思っている方の多くが、実のところ、転職サイトとはどんなものがあるのかを分かっていないというところが大きな原因となっています。
そのため、まずは転職サイトとはどんなものなのかを知ることで、自分に合った転職サイトを選びやすくなり、転職成功へと導くことができるのです。
転職サイト選びのポイントは3つ
転職サイトの特徴を理解したら、いよいよ自分に合った転職サイト選びに入ります。
前述したとおり、転職サイト選びが転職成功率を左右するといっても過言ではありません。
そのため、転職サイトを選ぶためにも、
ことが重要なポイントとなります。
- 自己分析
- 転職活動の軸を定める
- 自分の軸をもとに転職サイトを選ぶ
この3つのポイントをおさえておきましょう。
①自己分析を行う
転職活動において一番重要なことは自己分析を行うことです。
と思ってしまいがちですが、自己分析を行うことで、
- なぜ転職をしたいのか
- 転職してどうなりたいのか
が明確になります。
転職理由や転職の際に譲れないポイントなどを整理しておくことで、相性の良い転職サイトを見つけることができます。
自己分析法にはいくつか方法がありますが、
- マインドマップを作成する
- 転職サイトの診断ツールを利用する
などのやり方も有効です。
マインドマップとは、1つのキーワードから関連付けられるワードやイメージをつなげていき、自分の思考を視覚化させることで、分かりやすくするという方法です。
出典:マイナビクリエイター
こちらの図表のように「転職」というキーワードを中央に置き、自分の強みや将来性、不安なことなどを関連ワードとしてつなげていきます。
一番大事なことは、思考を言葉にして視覚化させることにあります。それぞれの関連ワードの下に、出来事や特に重視したい想いなどを書き足しても良いでしょう。
ある程度書きだしていくことで、
- 将来何がしたいのか
- 転職するうえで不安な点は何か
- 自分のこだわりがどこにあるのか
などの「転職するうえで重要なポイント」が見えてくるはずです。
そのうえで、一番譲れない「転職活動の軸」を見出す必要があります。
転職ツールは、大手転職サイトの多くは、適職診断や自己分析などの診断ツールが利用できる場合が多くあります。
たとえば、マイナビ転職ではジョブシャス診断、リクナビNEXTではグッドポイント診断などの診断ツールが利用できます。回答していくことで、簡単に自分の強みや適職を知ることができます。
出典:マイナビ転職
こういったツールも有効活用していくことで、転職活動を効率的に進めることができるので、積極的に利用しましょう。
②転職活動の軸を定める
自己分析ができたら、その結果から転職活動の軸を定めましょう。
軸として大切なポイントは、
- 将来のキャリア
- 転職時期
- 給与や待遇面について
の3点です。
この3点を考え、譲れないポイントが何かを明確にすることがもっとも大切なことと言えます。
同じ職種を経験した方でも、
A:今の仕事は続けたいが、待遇をもっと良くしたい
B:今の仕事は向いていないから仕事を変えたい
という方では、転職の仕方がまったく異なります。
Aでは、キャリアアップをしたいという観点から「ハイクラス専門転職サイト」、専門スキルを磨いて待遇をアップしたいという観点から、「専門型転職サイト」の利用することも検討できます。
Bの場合には、未経験から新しい職種・業種に就くかもしれないということを念頭に、「総合転職サイト」や第二新卒などでも利用できる「専門型転職サイト」などの利用も考慮に入れます。
ほかにも、
- 残業を減らしたい
- 自分の可能性を見つめなおしたい
- 働きながら資格を得たい
など、人それぞれ転職の軸、つまり「転職することによって何を変えたいのか」が異なるはずです。
③自分の軸をもとに転職サイトを選ぶ
転職の軸がわかったら、それぞれの転職サイトの特徴と照らしあわせていきます。
タイプ別に選ぶ転職サイトも異なってきます。
たとえば、自分に合った職種や業種が定まっていない方には、総合型の転職サイトや転職サポートがしっかりとついたエージェント型の転職サイトがおすすめです。
今よりもキャリアアップをはかりたい方、年収を上げたい方は、ハイクラス専門が良いでしょう。専門的な仕事の場合には、専門型の転職サイトも有効活用ができます。
転職軸 | サイト種類 | |||
---|---|---|---|---|
ー | 総合型サイト | 専門特化型サイト | ハイクラス専門 | エージェント・スカウト型 |
自分に合った職種を知りたい | ◎ | △ | × | 〇 |
今よりもキャリアアップをはかりたい | △ | 〇 | ◎ | 〇 |
専門スキルを磨きたい | × | ◎ | 〇 | 〇 |
福利厚生が良いところに転職したい | 〇 | △ | 〇 | 〇 |
自分のライフスタイルにあわせて働きたい | 〇 | ◎ | × | △ |
そろそろ正社員として働きたい | ◎ | △ | × | × |
また、もっと詳しく転職サイトの種類が知りたいという方にはこちらの記事がおすすめです。
転職サイトの活用の極意
ここまで転職サイトの選び方を見てきましたが、1つに絞らなければいけないというわけでも、一度決めたらそこをずっと利用しなくてはいけないというわけではありません。
人それぞれ相性があるように、転職サイトにも合う合わないが存在します。サイトが見づらい、メール機能が使いづらい、など、1つ1つのポイントを挙げていくと、最終的にはどれを選んだらいいというものではなく、自分の好みにも左右されます。
と思うかもしれませんが、転職サイトの選び方を踏まえた上で、転職サイトを上手く活用する極意があるのです。
極意1.情報収集に使える総合型サイトは1つは利用する
専門的な仕事の場合、総合型転職サイトに向かない転職者もいるとも前述しましたが、総合型転職サイトには、求人の多さと転職ノウハウが充実しているという強みがあります。
総合型転職サイトの場合、大人材紹介会社が運営しているため、それだけ営業担当や求人掲載担当者などの人の数が多く、その分求人数を確保しつつ、転職ノウハウなどのコンテンツも充実させることができるのです。
極意2.メインで利用する転職サイトを決める
複数の転職サイトを利用しているとその分、さまざまな求人情報が得られるというメリットもありますが、応募先の管理や、面接スケジュールの調整などといった管理が面倒になるというデメリットもあります。
「受けた覚えがないのに面接日が決まっていた」
「どのサイトで応募したのか分からず、メールの返信が遅くなった」
極意3.合わないと感じたらすぐに利用をやめる
転職サイト選びの失敗例として、合わないと感じながらも1つの転職サイトを使い続けているということも挙げられます。
合わないと思いながら利用を続けても、興味がない企業のオファーや新着通知が来るだけで、時間のムダになってしまうことも・・・。
合わないと思ったらすぐに他の転職サイトを利用するなどの切り替えの早さも大切です。
効率よくストレスなく転職活動を進めるためにも、利用している転職サイトが合わないと感じたら、他の転職サイトを検討するようにしましょう。
まとめ
転職サイトの選びのポイントは
- 自己分析
- 転職活動の軸を定める
- 自分の軸をもとに転職サイトを選ぶ
ことです。
自分を知り、転職サイトの特徴を知ることで、相性の良い転職サイトを選ぶことができます。
よく、正しい転職サイト選び=評価の良い転職サイトと思ってしまう方がいますが、人にもそれぞれ特徴があるように、転職サイトにも特徴があるため、一概にどの転職サイトがおすすめと言えないということを理解しておきましょう。
また、転職サイトを選んで終わり、ではなく、転職サイトを有効に活用することも大切な要素です。転職サイトでの転職活動が上手くいかないと感じた場合には転職エージェントを利用するなどの対応も必要です。