合否をわける!転職サイトの履歴書の書き方。履歴書の基本的なルールと履歴書作成のポイントを項目別に徹底解説。

転職活動を進めていく上で欠かせない履歴書。転職サイト上で履歴書の提出を求めたり、郵送を行ったりと、書類選考を行う中での重要な書類として使われています。

履歴書の内容次第で、今後の選考結果を大きく左右することも。

そこで今回は、履歴書の基本的なルールや作成する際のポイントなど、履歴書の書き方について解説します。

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  • 書類選考になかなか通らない・・・
  • 初めての転職で履歴書作成に自信がない・・・

などの方は、今回の記事で、履歴書の基本的な書き方を学び、転職活動を有利に進めましょう。

履歴書の基本項目とルール

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書き方のポイントに移る前に、まずは履歴書の基本項目とルールにおさえておきましょう。

履歴書の基本項目とは

出典:パソナキャリア

履歴書の基本項目は、大きく分けて

  1. 写真
  2. プロフィール
  3. 学歴
  4. 職歴
  5. 免許や資格
  6. 志望動機
  7. 本人希望記入欄

の7つに分かれています。

使用する履歴書や、転職サイトの入力項目によって項目に若干違いはあるものの、基本的にはこの7つの項目で構成されています。

履歴書は、採用担当者が一目見て、転職者の情報を得るためのものであるため、1つ1つの項目を過不足なく埋めることが大切となります。

履歴書の基本的なルール

履歴書は転職者のこれまでの学歴や職歴を表す重要な書類です。

基本的なルールやマナーが守られていないと、書類選考の時点で落ちてしまう可能性もあります。
そのため、基本的なルールをおさえるのが第一のステップと言えます。
履歴書作成の基本的なルール
  • 誤字・脱字をしない
  • 年月はズレや間違いがないか確認する
  • 資格や会社名は正式名称で書く
  • 基本項目はすべて埋める
  • 企業からの指定されたことを守る

履歴書の作成をする前にルールを確認しておき、ミスをしてしまわないように注意しましょう。

特に「企業からの指定されたことを守る」というところは重要です。

転職サイトで応募した場合、企業から提示されるWEB履歴書の入力項目や、紙の履歴書の送付方法が異なる場合があります。

  • 顔写真の貼り付けは必須項目となっているか
  • 志望動機や自己PR文の記入がされているか
  • 企業が求める応募条件を満たしているか

など、今一度、企業の応募要項を確認しておきましょう。

履歴書の送付ミスや、入力不備などがあることで、採用担当者の時間を余分に費やしてしまう可能性もあります。

「パソコンのスキルには自信があります!」と言っていたのにタイプミスが目立ったり、「業務を正確にこなすことができます!」とアピールしていても誤字・脱字があると説得力がありません。

採用担当者は毎日複数の転職者の書類を確認しています。

ルールが守られていないと、

  • 「業務上でもミスが多いのでは」
  • 「ビジネスマナーが備わっていないのではないか」

など、スキルや経歴に申し分なくても、転職者の人柄やマナーを疑われてしまい、書類選考の結果に影響を与えてしまう可能性もあります。

基本ルールは必ず守るよう心がけましょう。

履歴書の内容次第で合否が分かれる

履歴書は、自分のこれまでの実績や今後の希望を分かりやすくまとめたものです。

履歴書の提出を最初に求める企業も多く、企業と転職者をつなぐ最初の接点でもあるため、いかに印象を良く見せるのかが重要となります。
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書類選考よりも面接の方が重要なんじゃないの?

と思ってしまいがちですが、履歴書の重要性は、転職者が進もうとするキャリアにもよります。

出典:エン ミドルの転職

これは、エン ミドルの転職者が企業の採用担当者へ行った調査の結果です。

書類選考の目的に関して、41%が「全く対象外の応募書を外すため」と回答し、面接を重視した採用を行っているという結果になっていますが、29%が「採用できないそうな人しか面接しないため、かなり絞り込む」と回答。さらに、14%が「採用職種、ポジションによってかなり異なる」と回答しています。

この結果から、第二新卒や未経験OKの求人などでは、応募条件や最低限のルールさえ守っていれば書類選考に通る可能性が高いと言えますが、キャリア重視のところや専門性の高い求人となると、書類の内容次第で結果が大きく異なるということが分かります。

たかが書類選考と思ってしまいがちですが、

  • キャリアアップをはかりたい
  • 高年収の求人を狙いたい

と希望条件が高くなればなるほど、書類選考を突破することが難しくなるもの。

面接の機会をつかむためにも、履歴書で差をつけ、書類選考を通過できる確率をアップさせることが重要だと言えます。

合否を分ける!履歴書作成のポイント

ここからは、具体的な履歴書作成のポイントと、よくある履歴書の疑問について解説していきます。

各項目ごとしっかりと記入することが大切

履歴書と一口に言っても、前述したように履歴書には大きく分けて7つの項目があります。各項目ごとにしっかりと記入することが大切です。

特に、志望動機は自分のやる気や強みを企業にアピールする重要な項目です。

経歴やスキルは偽りようのないものなので、記入できる内容も限られてきますが、志望動機はあまりにも空白が目立ってしまうと、「やる気がない」と思われてしまい、本来であれば受かるはずだった人材でも、書類選考で落ちてしまう可能性もあります。

転職サイトでは複数の企業にまとめて応募することができますが、履歴書や入力項目については、応募する企業ごとに見直しを行うことも大切です。

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履歴書作成のポイントと記入例

それでは具体的に履歴書作成のポイントと記入例を見ていきましょう。

1.履歴書写真

まず履歴書の写真についてです。

履歴書の写真は、履歴書の中で唯一の文字以外の情報です。

顔写真がなく文字だけだと、転職者の経歴やスキルは分かっても人柄や雰囲気などを知ることができません

そのため、履歴書に写真を貼ることで、転職者の人柄を伝えることができ、採用担当者の記憶に残りやすいというメリットがあります。

履歴書の写真の基本ルールは、

  • サイズは縦4cm×横3cm
  • 背景は青、白、グレーの中から選ぶ
  • 撮影してから3カ月以内のものを使う
  • ジャケットやシャツを着用する(男性の場合はネクタイも必須)
  • 帽子やサングラスなどの装飾品はつけない
  • 撮影は正面から

の6つです。

履歴書の写真は、スピード写真や写真館で撮影したものが一般的です。

自分の携帯やカメラなどで撮っても問題はありませんが、自宅などで撮ることにより気が緩んでしまい、スーツを着用していなかったり、背景に別のものが写ってしまったりする場合もあるため、特に注意が必要です。

さらに、基本ルールに加え、5つのポイントを意識すると、採用担当者に好印象を与えることができておすすめです。

  • 清潔感ある服装や髪型を意識する
  • 自然な笑顔を心がける
  • 正面から撮る
  • 姿勢を正す
  • 明るさを調整する
特に清潔感や表情は重要です。
表情がこわばってしまったり、暗く見えてしまうと、採用担当者が「会ってみたい」「一緒に働きたい」と思う気持ちが薄れてしまいます。

面接で会った後であれば、「緊張していたのかもしれない」と採用担当者から思われるケースもありますが、書類選考時に履歴書を提出する場合には、まだ会っていない段階で転職者を評価します。そのため、顔写真の表情や姿勢などが特にみられるのです。

履歴書の写真を撮るとなるとかたくなってしまいがちですが、

  • 口角を上げる
  • 前髪が額にかからないようにする
この2つを意識するだけでも表情を柔らかく見せることができるため、履歴書の写真を撮る際にはリラックスして臨みましょう。
最近では、紙の履歴書だけでなく、転職サイトでも履歴書写真を登録できるところも増えてきています。履歴書写真の登録の可否については、自分の利用している転職サイトを確認しましょう。

2.学歴・職歴

履歴書の場合、学歴と職歴はそれぞれ時系列にあわせ、箇条書きで記載するのが基本です。

年月の西暦や和暦はあわせ、社名や学校名は正式名称で記載するようにしましょう。
学歴例
  • 2005年 4月 〇〇市立〇〇高校 入学
  • 2008年 3月 〇〇市立〇〇高校 卒業
  • 2008年 4月 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 入学
  • 2012年 3月 〇〇大学〇〇学部〇〇学科 卒業
ポイント
  • 学歴は最終学歴の1つ前から記入する
  • 学校名は正式名で記載する
  • 専攻や学科などもきちんと記載する
  • 「同」や「〃」などの省略記号は使わず、長くても正式名称を記入する
学歴は特に最終学歴の1つ前から記入することを忘れずに行いましょう。ただ、転職サイトによっては最終学歴だけを登録するところもあるため、履歴書の形式に合わせるよう意識しましょう。
職務歴例
  • 2012年 4月 株式会社〇〇 入社
  • 2015年 4月 〇〇部係長 昇格
  • 〇〇月末退社予定
ポイント
  • 異動や昇進なども記載する
  • すでに退職している、または退社予定日が決まっている場合には退職日を記載。まだ勤めている場合には、「現在に至る」と行末に記載するのを忘れずに
業務内容や昇格の経緯などについては職務経歴書で詳しく記載するため、履歴書の職務歴は一目見て経歴が分かりやすいよう、簡潔に記載することがポイントです。

3.志望動機

志望動機は、履歴書の中でも採用担当者が知りたい重要な項目。

志望動機をいかに簡潔で分かりやすく、具体的に記載できているかどうかが重要です。

文字数制限や記入するべき枠にあわせて文字量を調整することも大切です。

あまりにも行内ギリギリに書かれていると、採用担当者が見たときに内容が頭に入ってこないことも。
文字数制限が決まっている場合には、約8~9割を埋めることを意識しつつ、括弧などを使いながら、見やすく記載することが重要です。
志望動機例

現職でエリアマネージャーとして採用担当を行ってきた経験から、人事職として貢献したいと考え、志望しました。貴社では、「風通しのよい職場環境を目指す」という理念のもと、研修制度や人事部との面談など、1人1人の従業員が前向きに業務を行うことで、会社全体の活性化を目指しておられます。これまでの採用経験を活かし、貴社の人事部として参加することで、商品開発や営業など多くの従業員のサポート役として貢献していきます。

ポイント
  • 結論から入り、だらだらと文章が続かないよう意識
  • その会社ならではのメリットを挙げ、なぜその企業に入りたいのかの理由を明確にする
  • その会社でどんなことが貢献できるかを書くことで自己PRを含める
  • 「思います」「考えています」などの曖昧な表現は使わない
特にありがちなNG例として、「思います」や「考えています」などと書いてしまうことです。志望動機は企業へのアピールの場面でもあります。「貢献します」「活躍できます」など、ある程度自信を持った表現を使うようにしましょう。

4.資格・スキル

資格やスキルは、正式名称で書くことが大切です。
特によくあるNG例として、「普通自動車第一種免許」を「普通免許」と略してしまうことが挙げられます。

略称でも十分伝わると思っていても、正式な名称で書くのが履歴書のルールです。「正式名称もきちんと書けない」と不名誉なレッテルを貼られてしまわないよう注意しましょう。

また、資格やスキルは持っているものはなんでも書けばよいというものではありません。

英検2級や漢検2級など、ほとんどビジネスの場面で実用的でないものはあまり書いても意味がないため、省くようにしましょう。

今後の職種で不必要なスキルについても記載しないように注意が必要です。

特に転職サイトでは、WEB履歴書などを公開してスカウトを受ける機能を持っていることもあります。その際に、不必要なスキルを書いていると、自分の希望する職種や業種ではないところから声がかかることもあります。

希望する職種以外にも選択肢を広げたい場合には問題ありませんが、スカウトメールの量が増えてしまうと、本命の企業からのメールを見落としたり、履歴書の作成に時間が割けない可能性も出てきます。
資格やスキルはなるべく受ける企業にあわせて厳選して記載するのがおすすめです。

5.自由記入欄や備考欄の使い方

履歴書の最後には、自由記入欄や本人希望欄などの備考欄が設けられている場合があります。

ここは記入をしなくても特に問題はありませんが、企業側から「希望年収」や「希望ポジション」の記入を求められることもあるため、企業の募集要項などを確認しておきましょう。

本人希望欄には、

  • 希望職種(複数募集している場合)
  • 希望勤務地
  • 希望雇用形態(契約社員、正社員など複数ある場合)
  • 希望給与額
  • 転居予定

などを記入しておくことができます。

複数の職種や雇用形態を一度に募集している場合などにはあらかじめ記載しておくと、採用担当者が聞く手間が省け、書類選考や面接などがスムーズに進む場合が多いです。

希望給与額や年収に関しては、記載することで年収交渉が円滑に進む場合もありますが、記載することで逆に不利になる場合もあるため、自分のメリットやデメリットをよく考えてから記載しましょう。

採用担当者が見ることを意識した履歴書を心がけて

履歴書を作成する上でもっとも大切なことは、採用担当者が見ることを意識するということです。

採用担当者は1日に多くの転職者の応募書類を確認したり、選考を行ったりしています。

そのため、志望動機が長々と書かれていたり、基本的なルールが守られていなかったりすることで、採用担当者の時間を余計にとってしまう可能性があります。

そればかりではなく、内容を読まずに書類選考ではねられてしまうこともあるのです。

履歴書で心がけるべき重要なポイントは、採用担当者に「会ってみたい」と思ってもらえる履歴書を作成することにあります。

  • 各項目ごとにしっかりと記入する
  • 正式名称で書く
  • 志望動機は分かりやすく簡潔に書く

などのポイントを意識して、履歴書を書くようにしましょう。

履歴書に関するQ&A

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Q1.履歴書に書ける内容があまりない場合にはどうしたらいい?
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学歴や職歴は盛らずにそのまま記入。重要なのは、志望動機やスキルです。

よくある履歴書の失敗例として、学歴や職歴、スキルなどが足らないからと、嘘の経歴や資格を記入してしまうことが挙げられます。

確かに、経歴やスキルなどが選考する上で重要ではありますが、嘘の経歴やスキルを書いてしまうことで、入社後の業務のハードルが上がってしまったり、最悪の場合嘘がばれて解雇されてしまったりするケースもあります。

経歴は嘘がつけないもの。経歴やスキルがあまりない場合には、志望動機や自己PR文が一番重要となります。

  • なぜ未経験からこの仕事を目指すのか
  • 経歴やスキルのなさをカバーして、企業にどんなことを貢献できるのか

など、経歴やスキル以外のところでアピールを行うようにしましょう。

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Q2.書類選考に受からないのはなぜ?
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書類選考で受からないのは、応募者が殺到している場合と、自己PR不足な場合があります。
書類選考でなぜか受からない・・・という方は、今一度、履歴書や職務経歴書の内容を見直す必要があります。

募集要項などを満たしているのに書類選考に落ちてしまう場合、複数の応募者が殺到し、よりスキルの高い転職者を優先している可能性がありますが、自分の魅力が正しく伝わらなかったからということも考えられます。

履歴書の添削を行った上で、

  • 企業分析や自己分析が足りているか
  • 基本的な履歴書のルールが守られているか

などを確認する必要があります。

志望動機や自己PR文を作成するためには、企業分析や自己分析が欠かせません。

  • 企業のどこに魅力を感じたのか
  • その企業で自分が活躍できるのは何か
このように、自己分析と企業分析の結果、自分の長所や能力と企業の業務内容を照らし合わせ、企業側に採用するメリットを伝えることが大切です。

ただ漠然と、

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マネジメント経験があります!

と言っても、具体的に何ができるのかを伝えなければ、転職者の良さを正確に伝えることはできません。

〇人のマネジメント経験があり、1人1人と面談を行うことで、業務上の悩みをなくし、チームのモチベーションに繋げることができました。実際に、業務効率が上がり、マネジメントを行うようになってから、チームの売り上げが〇%アップし、年間売り上げ目標である〇〇万円を達成することができました。

このように具体的なエピソードや数字を伝えることで、より魅力が伝わりやすくなります。

書類選考に落ちてしまうという場合には、履歴書や職務経歴をそのまま使い回さず、適宜修正を行うことで、次の選考につながることができます。落ちてしまったという事実だけを受け止めるだけでなく、どこが悪かったのかを必ず見つめなおすようにしましょう。

まとめ

転職活動の中で、履歴書は転職者の経歴をあらわす重要な書類です。
  1. 顔写真
  2. 学歴・職歴
  3. 志望動機・自己PR文
  4. 資格・スキル
  5. 自由記入欄や備考欄の使い方

各項目ごとのポイントをおさえた上で、しっかりと記載するようにしましょう。

一番重要なポイントは、採用担当者が見やすい履歴書を心がけることにあります。

誤字・脱字や正式名称が書けてないなど基本的なルールが守られていなかったり、志望動機に空白が目立ったりしてしまうと、どんなに優秀な人材でも、書類選考を通過できない可能性もあります。
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採用担当者に配慮し、見やすい履歴書を作成するのがベスト。各項目は正確に、簡潔にまとめることが大切です。

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