転職サイトから応募する際に欠かせないのがWEBの履歴書。最近では転職サイトから応募した場合、紙の履歴書ではなく、WEB履歴書でそのまま書類選考を行うのが主流となっています。
そこで今回は、受かるWEB履歴書のポイントをご紹介します。WEB履歴書と紙の履歴書の違いや、使い分けの方法など、履歴書の書き方のポイントを徹底解説します。
転職サイトのWEB履歴書と紙の履歴書の使い分けとは
転職活動を進めていく上で欠かせないのが履歴書。
以前は紙の履歴書が主流でしたが、転職サイト上のWEB履歴書で書類選考を行うところも増え、WEB履歴書の重要性が増してきました。
しかし、WEB履歴書と紙の履歴書ではそれぞれ形式が異なるため、
- 書く内容は同じでいいの?
- WEB履歴書を書くときの注意しておくべきポイントは?
など、WEB履歴書の書き方に悩む方も多いのではないでしょうか。
そこで、まずは紙の履歴書とWEB履歴書の違いと、使い分けのポイントを解説します。
紙の履歴書とWEBの履歴書の違い
特徴 | メリット | デメリット | |
---|---|---|---|
紙の履歴書 | ・形式が決まっている ・1枚(職務経歴書を合わせると2枚)で転職者の情報がまとめられる ・顔写真の貼り付けができる |
・テンプレートが決まっているため、書きやすい ・太字や下線などで文章を強調することも可能 |
・記入できる欄が小さく、自分の魅力を最大限アピールできない可能性がある ・郵送や対面で採用担当者に渡す必要がある |
WEB履歴書 | ・転職サイトごとに形式が異なる ・スキルや職務経歴書など各項目ごとに詳しく記入できる ・顔写真の登録できるところとできないところがある |
・職務経歴やスキル、自己PRなど、各項目ごとに自由に記入ができ、自分なりのアピールが可能 ・WEBで応募から履歴書の提出が簡単に行える ・一度登録しておくと、複数の企業への応募が行える |
・装飾などをつけることができず、見せ方を工夫する必要がある |
紙の履歴書のメリットとしては、形式が決まっていて、1つ1つの項目が見やすく分かれているため、1枚の紙で転職者の情報をまとめて確認することができるという点が挙げられます。
逆にデメリットとしては、1つ1つの項目が小さく、記入する内容に制限があるということです。
対し、WEB履歴書は、転職サイトによって形式は異なっているものの、職務経歴や自己PR文などそれぞれの記入欄が広く、1つ1つの経歴ごとに詳しく記載できるという点がメリットと言えます。
スキルや資格が多い方でも、保有資格を簡単に追加しておくことができるため、便利です。
デメリットとしては、太字にしたり下線を引いたりなどの装飾をつけることができないという点です。文字しか入力できないため、見せ方を失敗してしまうと、見づらいWEB履歴書となってしまう可能性も否定できません。
WEB履歴書だけで書類選考が行われることも
よく紙の履歴書の添削を転職エージェントなどに依頼する方もいますが、転職サイトからの応募の場合、ほとんどの企業がWEBの履歴書だけで書類選考を行います。
中には郵送で紙の履歴書の提出を求めた上で書類選考を行ったり、面接の際に紙の履歴書の持参を必須とする企業も多くありますが、まずWEB履歴書の書類選考に通過しなければ意味がないのです。
面接時に企業が紙の履歴書を求める理由
WEBの履歴書が重要だという話をしましたが、
と思ってしまいがちですが、面接の際に紙の履歴書の提出を求められることも多くあります。
WEB履歴書で書類選考を行うことがほとんどですが、面接から採用までの間に改めて紙の履歴書や職務経歴書の提出が求められることもあります。
企業が紙の履歴書の提出を求めるのは、
という理由が挙げられます。
企業によっては1つの転職サイトだけではなく、複数の転職サイトを利用して採用活動を行っている場合があります。
そのため、入社後の書類として管理をしておくために、紙の履歴書の提出が求められているのです。
WEB履歴書と紙の履歴書の使い分けが重要
WEB履歴書と紙の履歴書では、それぞれ特徴も形式も異なり、使用する目的も異なります。
と悩む方もいますが、WEBの履歴書と紙の履歴書も
- 名前や住所などの基本情報
- 学歴や職務経歴
- 免許や資格
- 志望動機
- 自己PR
- 本人希望欄(年収など)
など、書く項目自体は同じなため、大きく内容を変える必要はありませんが、文章量や各項目の内容の濃さには注意が必要です。
紙の履歴書では文字数や情報が制限されていますが、WEB履歴書は職務経験がある1社ごとに業務内容や実績を細かくかけたり、保有スキルをチェックリストの中から選んで簡単に追加できたりと、内容を充実させることができます。
受かるWEB履歴書のポイント
では、ここからは具体的にWEB履歴書の書き方のポイントを見ていきましょう。
転職サイトのWEB履歴書は各サイトごとにフォーマットが異なる
転職サイトのWEB履歴書は前述したように、各サイトごとにフォーマットが異なっています。
ここでは、マイナビ転職とdodaのWEB履歴書を見ていきましょう。
出典:マイナビ転職
マイナビ転職では、自己PR文・志望動機がそれぞれ最大800文字ずつ記入できるようになっています。
出典:doda
一方、dodaでは自己PRの項目のみがあり、最大2,000文字記入できるようになっています。この自己PR欄に応募する企業への意気込みや自分の強みのPR、志望動機などを自由に記入することができます。
職務経歴欄も見てみると、
出典:マイナビ転職
- 社名
- 在籍期間
- 業種
- 資本金
- 従業員
- マネジメント
- 最終ポジション
- 職務内容
など項目が詳細に分かれており、職務内容も最大1,800文字記入できるようになっています。
出典:doda
dodaでも大まかな項目は同じですが、給与などが記入できるほか、業種・職種を細かく分類することができます。また、職務内容も最大2,000文字です。
同じ転職サイトから応募した転職者は当然同じフォーマットで記入を行うため、どの転職サイトを選んでも差別化がはかれるとは限りません。
自由に表現できる転職サイトを利用したい場合には、最大文字数が多いdodaを選んだ方がいいと言えますが、簡潔に分かりやすくまとめるという観点から見れば、マイナビ転職の方がまとめやすいという見方をすることもできます。
また、転職サイトごとにフォーマットが異なるため、複数の転職サイトを利用すればするほど、各転職サイトごとに基本情報や志望理由、自己PR文を入力する必要があります。
→転職におすすめの転職サイトランキング記事はこちら。
採用担当者が履歴書のどこを見ているのか?
採用担当者が書類選考を行うのには理由があり、その理由によって、履歴書を見るポイントも異なります。
出典:エン ミドルの転職「採用担当者は応募書類のココを見る」
これはエン ミドルの転職が企業に対するアンケートの結果です。
なんと約40%の採用担当者が「書類選考では全くの対象外のみを見極めるため」と回答。
そのため、
- 応募基準を満たしているかどうか
- 基本項目が記入されているか
などをまずは見ているということがこの結果から分かります。
企業側は応募してもらったからには、ほとんどの転職者と面接を行い、選考を行いたいと考えています。
しかし、それでもすべての転職者と会うことは難しいため、面接しても採用する可能性があまりないと考えられる転職者を書類選考でふるいにかけているということなのです。
受かるWEB履歴書のポイント
採用担当者が履歴書を見るポイントを踏まえた上で、受かるWEB履歴書のポイントを5つご紹介します。
1.志望動機と自己PR文は文章量と改行がポイント
最大文字数が800文字となっている場合、
と800文字ギリギリまで書いてしまう方がいますが、これは実はNG。
採用担当者は1日に何人もの転職者のWEB履歴書を見ています。
文字が長々と羅列していると、それだけで読む気をなくしてしまうもの。
2.職務経歴書は企業ごとにきっちりと記入
職務経歴は紙の履歴書と違い、1社ごとに職務内容や企業規模をしっかりと記入できるところがWEB履歴書の強みと言えます。
特に直近の企業で
- 何をやってきたか
- どんな実績があるのか
は重要な選考ポイントになるため、直近の企業の職務経歴は志望動機や自己PRにもつなげられるよう意識して書くように心がけましょう。
3.顔写真の登録を忘れずに
転職サイトによって任意で顔写真の登録ができるところがあります。
顔写真は採用担当者からの記憶にも残りやすく、印象を良く見せるポイントとなります。
4.正式名称を書く
- 〇〇株式会社
- 株式会社〇〇
など、正式な書類には略称ではなく、正式な名称で書くことが社会人としてのマナーです。
5.最後に全体を見直して
紙の履歴書だと見開きで見直しがしやすく、全体を確認する方も多いと思いますが、WEB履歴書だと項目ごとに分かれているため、最後の見直しが甘くなる可能性もあります。
各項目を別々に記入する分、志望動機や自己PR、職務経歴がちぐはぐになってしまう可能性もあるため、すべてを記入し終えたら、
- 内容に齟齬がないか?
- 誤字脱字はないか?
など最終確認を行うことが大切です。
採用担当者が見やすいWEB履歴書を心がけて
WEB履歴書を作成する上で一番大切なポイントは、
という点です。
採用担当者が履歴書を確認する時間は限られています。じっくりと時間をかけて書類選考を行う企業もありますが、特に急募求人の場合には、なるべく早く面接などの選考に移りたいと考えています。
まとめ
WEB履歴書と紙の履歴書には、形式や記入する項目など、それぞれに違いや特性があります。
そのうち、転職サイトの応募にはWEB履歴書が使われることがほとんどです。WEB履歴書の内容で書類選考の結果が変わることもあるため、
- 志望動機と自己PR文は見やすさを意識
- 職務経歴書は企業ごとにきっちりと記入
- 顔写真の登録を忘れずに
- 正式名称を書く
- 最後に全体を見直して
この5つのポイントをおさえ、WEB履歴書を作成することが大切です。
という方は本記事でWEB履歴書を書くときのポイントを学びましょう。