転職活動の書類を作っている際、志望動機でペンが止まってしまう人は少なくないでしょう。「この会社に入りたいんです!」という熱意を伝える場である志望動機は「どんな内容を書けば良いんだろう?」と頭を悩ませる項目でもあります。
-
- 綺麗な文章を書こうとすると、当たり障りのない文章になってしまう
- 過去の経歴や実績を書き連ねると胡散臭い文章になってしまう
何度か書き直しても「これで良いのかなぁ?」と今一つ納得できない人もいるのではないでしょうか?
そこで、今回は転職活動で欠かすことのできない「志望動機」について紹介します。
企業が志望動機をどのように見ているのかや、志望動機の書き方のポイントなども解説しているので、ぜひ参考にしてください。
志望動機の重要度と目的
企業は中途採用の志望動機をどのように見ているのでしょうか?ここでは志望動機の重要度と目的について見ていきましょう。下のグラフは大手転職サイト「マイナビ転職」が人事や採用担当300名を対象に行った調査結果です。
“]
こちらのグラフを見てみると転職者の採用・不採用を判断する人事や採用担当が最も重視しているのは「職務経歴(業務経験)」で34.3%となっています。
やはり転職者がどのような経験をしてきたのかという項目は最も重要視されているようです。
ただ、ここで注目したいのは第2位に「志望動機・志望理由」がつけているとこです。調査結果全体で見ても19.0%という高い数字になっており、企業側が応募者を評価する1つの重要な要素になっていることが分かるでしょう。
職務経歴の実績や経験、転職理由を抜いて志望動機を重視しているという結果は、転職者からすると意外に思うのではないでしょうか?
転職者の中には「志望動機は当たり障りのない感じで書けばOKでしょ」と適当に考えている人も少なからずいるでしょう。しかし、調査結果からも分かるように志望動機は決して安易に考えてはいけない要素になっています。
企業が志望動機を重視してる目的
それでは、企業は転職者の志望動機からどのようなポイントを重点的に見ているのでしょうか?企業が重視している目的を把握すれば、志望動機に対する対策方法も見えてくるはずです。
数ある企業の中からなぜ当社を選んだのか
どんな業界でも同業種・同職種の企業は数多くあります。沢山ある企業の中から「なぜ当社を選んだのか」というポイントは、企業が志望動機に対して重要視しているポイントです。
- 適当に当社を選んだのか
- 文章から当社を選んだ理由が伝わってくるか
企業が欲しいのは具体性のある答えです。
転職者が自社を選んだ明確な理由が分かれば、企業も安心できるでしょう。転職者に対して「うちの会社も辞めてしまわないか」という心配や「真剣に考えて当社を選んだのか」という動機を企業はしっかり分析したいと考えています。
当社に入社して何ができるか・したいのか
「転職したいです!」と応募してくる人間は多いものの、書類からは断片的な情報しか伝わってこないものです。
- この人は当社でどんなことができるのか
- どんなことをしたいと考えているのか
最低でもこの2点に対して、企業は納得できる答えを求めています。
企業からすると「この人はこんなことができるんだ。それなら将来的に重要な仕事を任せることもできるな」というようなインパクトと説得力のある志望動機を好むはずです。
企業のことを理解していること、持っているスキルを活かす具体的な計画やビジョンがあることは採用にも直接関わってくる重要な情報と言えるでしょう。
企業の方向性と合っている人材か
転職者の意欲や、1人の人材としてどんなビジョンが持っているかを企業が知りたいのは「企業の方向性とマッチしているか」を分析したいからです。優秀な人材であっても、企業のビジョンと転職者のビジョンがマッチしていなければ採用を見合わせることもあります。
志望動機から「当社と共感できるポイント」を企業が見つけることができれば、採用に有利になることは間違いないでしょう。
- 向上志向はあるが自己中心的な印象
- 当社はチームで動くが、この人は単独で仕事を進めたいように見える
このように一見スペックが高い人間であっても企業の色とマッチしていないければ、採用したとしても転職者が職場に馴染めず辞めてしまうかもしれません。
中途採用の中には、以前働いていた企業の色に染まっている人も少なくありません。この点からも企業と転職者の方向性がしっかりマッチしているかを分析したいと感じているのです。
志望動機は企業が転職者を分析する非常に大切な要素になっています。適当な気持ちで志望動機のテンプレートを使いまわしてしまえば、採用担当には良い印象を与えることはできないでしょう。
無数にある企業の中から、なぜ当社を選んでどんな仕事をしていきたいのかなど、具体性があって納得のある答えを企業は待っています。転職活動をする際は志望動機の完成度を高めることで、転職成功率を上げる1つの有効手段となるでしょう。
志望動機の書き方のポイント
ここからは志望動機を書く際に意識しておくべきポイントを紹介します。企業が求めている回答をシンプルかつ分かりやすく伝えるためにも、ぜひ参考にしてください。
自己分析で社会人としての価値を把握する
転職活動で切っても切れないのが「自己分析」です。
通常、自己分析は転職活動の初歩である企業選びに活用されます。しかし自分の志望動機を知る上でも自己分析は効果的です。
転職を決意した時の気持ちはもちろん、自己分析によって社会人としてのポジションが明確になれば志望動機の「書き方」や「言葉選び」も自然と変わってきます。また、企業の方向性に本当の意味で共感するにも自分の価値や方向性を把握しておかなければなりません。
自己分析をする際は、自分自身に対して「なぜ?」と何度も自問自答をしてみてください。
自分自身の奥深くにある感情や思考を引き出すことができれば、より魅力的で具体性のある志望動機を書くことができるでしょう。
企業研究を深堀りする
具体的な志望動機を作成するには「企業研究」を欠かすことができません。
企業研究の具体的な内容は
- 企業情報
- 事業内容
- 制度
- 採用情報
になっています。
具体性のある志望動機を作成する上では、企業のことをよく調べ上げた上で行う必要があるでしょう。ただし、上記の内容を把握するだけでは企業研究は十分とは言えません。
より企業を深堀するなら
- 企業が属する業界での位置づけ
- 他社との違い
などは、事前に徹底して調べあてげおきたいところです。
これらの情報を他社と比べて事業の規模の大きさ、資本構成の違いなどを確認していけば自然と「この企業は他とこんな違いがあるんだ」と理解できるようになってきます。
冷静に企業研究を深堀すれば、企業が求める人材像も自ずと見えてくるものです。
転職理由と企業の魅力をミックスさせる
志望動機には「転職理由」が漏れなく入ってきます。
- なぜ転職を決意したのか
- なぜこの企業を選んだのか
この2つの項目は自然な流れで結びついていなければ、説得力のある志望動機にはなりません。
注意するべきことは「ありきたりな内容にしないこと」です。
前職ではチームリーダーを担当していました。しかしながら1人の社会人として、より成長したいと考え、革新的で前衛志向の貴社に応募させていただきました。 |
一見すると、全く問題ないように感じます、しかしこの文章には具体性が全くありません。革新的で前衛的な企業は他にも沢山あるでしょう。表面的な言葉を並べるだけでは採用担当の心を掴むことはできません。
また転職理由も同様で「より成長したいから転職しようと思った」というだけでは「あなた」という人間性が見えにくくなってしまいます。
一度、汚い言葉でも良いので転職理由と企業を選んだ理由を書き出してみてください。自然な言葉を使って自由に書いてみると、具体性のある単語も出てくるものです。ここから文章を組み立てていくのがおすすめです。
あなた独自の物語を入れる
採用担当は何人もの志望動機を見ています。そのため他社でも使い回しできるような内容の志望動機は記憶に残らないでしょう。
採用担当が魅力的に感じる志望動機には個人のパーソナリティが入っています。これはあなただけの物語とも言いかえることができます。
- 1人の社会人として経験してきたこと
- 将来に思い描くビジョン
人それぞれ個性があるように、あなたの社会人キャリアも唯一無二のものであるはずです。
「どのタイミングで転職を決意しようとしたのか?」や「転職を決意するまでの背景」は独自性を打ち出す1つの要素になります。抽象的で感情的な内容であっても、企業研究の成果と組み合わせることで、具体性のある物語を作ることができるでしょう。
あなたのスキルと実績を合わせる
志望動機では「私は御社でスキルを発揮することができます」ということを示す必要もあります。
私はスケジュール管理を徹底しています。前職で任された案件は全て期日内に完了しています。また同時進行で新しいプロジェクトの企画と市場調査を行っていました。クライアントの要求する課題の高い貴社なら、今までの経験を活かして売上に貢献することができる。 |
例えば、明確な資格や実績がなかったとしても、上記のように仕事上でプラスに働く内容を盛り込むことで人材としての価値をアピールすることができます。
あなたが今までの仕事で経験してきたことは、どんなことでしょうか?自己分析で自分の過去を掘り下げてみれば、このポイントも自然に見えてくるはずです。
スキルや実績を志望動機に組み合わせる際は
私は〇〇の(実績・スキル・経験)がある。だから貴社の〇〇の分野で活かすことができる。 |
というポイントを外さないように意識して文章を作るようにしましょう。
2つの異なる提出方法で文字数を調整
志望動機を書面で提出する場合は
- 職務経歴書に書く
- 志望動機書に書く
という2つの方法があります。
2つの書類を選ぶ基準は特にありません。履歴書に志望動機を書く欄があるなら、簡潔に書いておくのがベターです。
志望動機書はA4用紙1枚ほどで作成するのが一般的です。履歴書や職務経歴書と一緒にして提出する形になります。履歴書の志望動機欄に書ききれない場合、別途、志望動機書を作って提出するようにしましょう。
履歴書と志望動機書を同時に提出する場合、履歴書と志望動機書の内容が重複することもあるでしょう。これは仕方のないことで、あえて内容を変更する必要はありません。全く異なる内容を記載すると「どっちが本当なの?」と採用担当を困惑させてしまう原因になります。
履歴書の内容は簡潔にまとめておいて、詳しい内容を志望動機書に記載するようにしておけば、採用担当も混乱せずに読み進めることができます。
時間が許す限り何度も修正する
完璧な志望動機は一発で完成させることはできません。何度も見直すして修正を加えることで完成度の高い志望動機ができあがります。
おすすめの作成方法は「日をおいて読み直す」ことです。
志望動機を1日で完成させようとすると、企業にとって大切な情報が抜け落ちている可能性もあります。また文章構成がチグハグになっていたりすることもあるでしょう。こういった問題を当日中に見抜くのは意外に難しいものです。
1日おいて志望動機を見直せば「なんで昨日は気づかなかったんだろう?」というミスを簡単に見つけることができます。
「これで完璧!」と思えるような志望動機ができた時こそ、時間をおいて再確認してみてください。何度も修正することで志望動機の完成度はどんどん上がっていきます。
時間が許す限り修正を加えた志望動機は、表面的な意見で固めたライバルの志望動機とは比べ物にならない完成度になるはずです。企業が重要視する志望動機だからこそ、時間をかけて修正するべきと言えるでしょう。
志望動機を書く際は、単純に思ったことを文章にするのではなく予めちょっとしたポイントを踏まえることで、より相手に伝わりやすい文章を作ることができます。文章が完成した際は、何度も見直して「もっと良くできないか」を考えてみてください。
志望動機の例文
ここでは志望動機の例文を紹介します。タイプ別に志望動機の例文をまとめたので、1つの参考にしてみてください。
同職種に転職する場合の例文
現在、法人向けの営業職として無形商材の営業を行っています。営業という仕事が大好きで、扱っている商材にも不満はありませんでした。しかし、法人営業ということで顧客と親密なコミュニケーションを取ることができない点に割り切れなさを感じていました。会社の方針が販売実績を追いかける姿勢が強かったため、顧客側のヒアリングをすることは難しい状況でした。貴社では経営理念に「顧客の信頼関係第一」と掲げており、地域に密着した点に大変共感いたしました。前職で培った行動の速さと、個人的に学習を続けているコミュニケーションスキルは、人と人の繋がりに重きをおいた貴社で役立てられると感じ、志望しました。 |
同じ職種に転職を希望する場合、企業は「なんでこの会社に入りたいと思ったのか」という点を知りたいはずです。前職で特別問題がなければ転職をする必要はありません。この点を意識した上で、前職で経験してきたことを活かしていきたいと伝えられることがポイントになります。
第二新卒の志望動機の例文
新卒でセキュリティ会社のエンジニアとして2年勤務しました。仕事を続けているうちに「お客様に直接、自分で作ったサービスを提供したい」という思いが強くなりました。高校1年生のころからプログラミング学習をしており、現在ではHTML、CSS、Java、Ruby、Pythonの言語を自由に使うことができます。貴社ではWebサイト、アプリに特化してサービスを作ることに専念している姿勢に惹かれました。少人数体制で作業をすることでチームの連帯感を大切にしている点は個人的に大きな魅力に感じています。今までに培ってきたプログラミング言語と、セキュリティ会社で経験した応用力を活かしてサービス開発に携わっていきたいと思い、志望しました。 |
第二新卒に対して企業側は「入社してもすぐに辞めてしまうのでは?」と疑問を抱いているものです。そのため、志望動機では懸念されているポイントを上手く払拭することがポイントになります。社会人マナーに配慮をしつつ前向きな転職であることをアピールできると良いでしょう。
志望動機は単純な文章の羅列ではなく、転職理由や企業を選んだ理由などが明確に書かれているのがポイントになります。個人的かつ具体性のある文章で伝えることができれば、採用側も興味を持ってくれるはずです。
第二新卒、同業種、異業種への転職など人によって状況は様々でしょう。しかし最も大切なことは「自分の経歴を企業の方針と共鳴させて伝えること」です。自己分析と企業研究を深堀してあなただけの志望動機を完成させてみてください。
志望動機のよくあるNG例
志望動機はついつい表面的な文章で終わってしまいがちです。そのため、ここでは志望動機のNG例を紹介します。採用担当が「この文章はちょっと・・・」と感じるNGとはどのようなものでしょうか?
どこに共感したのか書いてない
貴社の経営理念に共感しました。 |
一見すると良い文章のように感じます。しかし、この文章には単純に「共感した」と書いてあるだけで「どこに」という具体性が欠けています。
この状態では志望動機は完成したとは言えません。採用担当も「この人は共感したと言っておけばOKと思っているんだな」とネガティブな印象をいだきます。共感という言葉に具体性を持たせるには、あなたの経験や考え方などを単語を使って盛り込む必要があるでしょう。
ライバルである転職者の多くが「理念に共感しました」という言葉を使います。綺麗な文章でまとまりもありますが、この一言からは気持ちが伝わってきません。自分が採用側の立場になった時にどのようなポイントに共感したら嬉しいと思うのかを想像してみると良いでしょう。
ユーザーの感想で終わっている
例えば、メーカーや販売系の企業の志望動機で「貴社の商品は使いやすくユーザーのことを考えていると感じました」というような文章を入れるのはNGです。
「なんで?志望動機として良い文章だと思うけど」
そう感じる人も多いでしょう。しかし、この文章は単純にユーザー目線で語られているだけで、志望動機にはなっていません。商品を実際に使ってみた感想を述べるのは決して悪いことではありませんが消費者目線で終わるのは非常にもったいないことと言えます。
「商品の魅力に惹かれた」というポイントを志望動機に含めるなら
持ち手に工夫がされていることで、重量物も体感では軽く感じる点に感動しました。 |
というように具体的で採用担当が「おぉ!よく気づいてくれたね」と思うような文章が好ましいです。
同職種で長い経験がある人なら「その商品に対する自分の知見」を織り交ぜるとより興味と魅力の湧く文章にすることができるでしょう。
企業頼みの姿勢で終わっている
貴社の仕事の取り組み方に感銘を受けました。全力を注力していきますので、ぜひ学ばせてください。 |
転職者からすると「この文章は間違っていない」と感じるかもしれません。しかし、この文章は志望動機ではなく弟子入りに近い意味合いになっています。企業には入塾するのではなく勤務しに行くものです。
採用担当からしても「学ぼうとしてる姿勢は分かるけど、こっちは即戦力が欲しいんだよな」という気持ちになります。決して悪い姿勢ではありませんが、企業頼みのテイストが強いと採用担当に悪い印象を与えてしまいます。
この場合は言い方を変えて
現在の職場で10年以上働いてきましたが、貴社の新しい働き方を積極的に吸収していきたいです。 |
というようなニュアンスに変更することをおすすめします。
志望動機に謙虚さは必要です。しかし、ただ企業に頼んでいるだけのような文章は良い志望動機とは言えません。採用担当に悪い印象を与えないためにも、注意しておきましょう。
給料や制度など待遇面を全面に出している
企業のどこに魅力を感じたのかというポイントで「給料の高さです」というのは社会人マナーに反します。現職よりも給料が高いことは転職理由の1つになるでしょう。
しかし、待遇面を全面に押し出した志望動機では「じゃあうちよりも待遇の良い会社があったら転職するわけ?」と悪い印象を持たれてしまいます。待遇面を志望動機にすることは好ましくないと言えるでしょう。
志望動機は待遇面とは方向性が異なります。あくまでも仕事に関して興味があり、企業の方針に対して自分の経験やスキルを活かせるという部分をアピールすることが大切です。
- 給料や制度が魅力的→社員の働きやすさを考えている
など直接「待遇面に惹かれた」ということを文章にするのではなく、企業の方針や仕事内容にからめてさり気なく取り入れるようにしましょう。
地理的に魅力で感じたことを志望動機に書いている
志望動機に「家から近かったから」という仕事とは一切関係のない理由を入れてしまう人もいます。これは絶対にあってはならないことです。
企業側からすると「家からの近さが志望動機ならもっと近い会社に転職したら」と嫌味すら思い浮かべるでしょう。
このような発言をすると「社会人マナーのなっていない人」と認識され、転職を成功させることはできません。地理的な理由は志望動機にはせず、面接選考で家からの通勤手段などについて質問された時にさり気なく発言するくらいにとどめてきましょう。
上から目線な内容になっている
転職の志望動機が企業に対して「上から目線」になっている人もいます。
企業に対して「自分にはこのようなスキルと経験があります」と示すことは必要です。しかし「御社を私の能力で売上アップさせてあげましょう」というような上から目線では選考を突破することは不可能に近いでしょう。
自信を持って自己PRをすることは決して間違っていませんが、言葉選びを間違えると採用担当は怒りを覚えてしまいます。「そんな態度の人間はいらない」と誰もが感じてしまうはずです。
志望動機を作る際は、文章が上から目線になっていないかをよく見直してみてください。「企業に属する態度」を意識して文章を作れば、上から目線にはならないでしょう。採用側に嫌われないためにも十分注意してください。
人によっては無意識のうちにNGな文章を志望動機に盛り込んでいるかもしれません。具体性のある志望動機を作ることは簡単なことではないため、何度も見返してNGがないか確認してみましょう。
企業はあなたの志望動機から人柄や経験、自社とどのようにマッチするのかを読み取ろうとしています。志望動機を作る際は、採用担当や企業の気持ちによりそって注意深く文章を作るようにしてください。
正しい志望動機を書く際にチェックすべきポイント
最後に志望動機が書き終わった後、正しい文章が作成できているかチェックすべきポイントを紹介します。
企業が求めている人材像を理解できているか
まずは「企業が求める人材像を理解して文章を作成できているか」というポイントです。同じ職種の企業であっても、求める人材像は異なるものです。各企業の色を企業研究から読み取ることができているかを今一度確認してみましょう。
過去の経歴が応募企業の仕事に活かせることが伝わる内容か
あなたの持っているスキルや経験が、応募企業の仕事に対して活かせる内容になっているかも確認するべき項目です。企業が求めている人材像とあなたの経験がマッチしていることが伝われば採用担当も興味を示してくれます。分かりやすく書けているか確認してみてください。
競合企業ではなく応募企業だからこその魅力が書けているか
志望動機は「他社ではなく貴社に入りたい」という内容になっていなければ、採用担当の目に止まることはできません。他にはない企業の特徴に共感した文章には具体性のある単語や、専門用語が入っているはずです。足りない点がないか確認してみてください。
入社後のビジョンを企業の仕事内容とマッチさせているか
入社した後のビジョンは独りよがりではなく、企業の仕事にマッチしていなければなりません。企業が思い描いているビジョンに協調し、自分の能力を活かしてどんなことを達成していきたいのかが明確に書けているか見直してみましょう。
志望動機は、企業のことをよく理解した上で、自分の強みとなる部分を伝えていくことがポイントです。志望動機の分かりやすい文章を作成するには時間がかかるものです。志望動機が完成したら、ここで紹介したチェック項目を確認して見直してみてください。
まとめ
今回は転職活動で企業が重要視する志望動機について、事前に知っておくべき情報を紹介しました。
企業は「なぜ自社へ入社したいと思うのか」という明確な理由を志望動機から読み取ろうとしています。競合他社が沢山ある中で、あなたがその企業に転職したいと感じたポイントを具体的な文章にしていく必要があります。
志望動機は単純に「綺麗な文章」を書けば良いわけではありません。表面的で当たり障りのない文章は、一見するとまとまって見えます。しかし、採用担当からすると「記憶に残らない志望動機」になってしまうのです。
自己分析と企業研究が徹底された上で作りだす志望動機は、採用担当も「この人はよく分かっているな」と納得することができるはずです。また企業が求める人材像を理解していれば、より魅力的な文章を作成できるようになるでしょう。
志望動機を作る際は「ただの文章」と捉えずに、企業が重要視していることを自覚して完成度の高い文章を考えてみてください。
コメントを残す