転職エージェントでは専任のコンサルタント(キャリアアドバイザー)から自分に合った求人の紹介や履歴書・職務経歴書の添削、面接指導など、転職活動を成功に導くさまざまな転職サポートを受けることができます。
そのため、直接応募や転職サイトからの応募に比べ、書類選考率の通過率を上げることができるとされています。
しかし、実は利用する転職エージェントや担当者によって、書類選考の通過率が異なるため、利用すれば必ず書類選考を通過できるというわけではないのです。
そこで今回は、利用する転職エージェントによって書類選考の通過率が変わる理由と、通過率を上げるための5つのポイントをご紹介します。
利用する転職エージェントによって書類選考の通過率は異なる?
転職エージェントでの書類選考の通過率は30%前後
マイナビ転職によると、マイナビエージェントで転職活動を行い内定を得た人たちのデータでは、応募して書類選考を通過する確率は30%という結果に。
出典:マイナビ転職
その後、一次面接の通過は30%、最終面接から内定が出る確率は50%というデータが出ています。
書類選考通過率は転職エージェントや担当者によって異なる
転職サイト経由での応募や直接応募の場合には、直接採用担当者が応募者全員の書類選考を行い面接へ進めるかどうかの判断を行います。
転職エージェントによって書類選考の通過率が変わる理由
転職エージェントや担当者によって書類選考の通過率が変わる理由は大きく分けて5つあります。
1.経験や知識の差で転職アドバイスの質
転職エージェントでは、新人であっても10年以上のベテランであっても、同じコンサルタントとして扱われます。
もちろん経験の差などによってコンサルタントを分けている場合もありますが、転職者からしてみればどんなに経験が浅いコンサルタントであったとしても、転職のプロであることには変わりありません。
書類選考を通過させるためには、特に履歴書や職務経歴書などの応募書類の内容によって評価が決まるため、コンサルタントからの添削指導は欠かせません。
2.転職エージェントやコンサルタントへの企業からの信頼度
転職エージェント経由での応募の場合、転職者が作成する履歴書や職務経歴書だけでなく、担当者が伝える口頭での転職者の情報や推薦文によっても評価が左右されます。
これまでにもその転職エージェントやコンサルタント経由で採用を行った実績があれば、企業からの信頼もあるため、口頭での情報や推薦文で「ぜひこの転職者と会ってもらいたい」とおすすめされた場合、
と企業の採用担当者に高い評価を得られることもあるのです。
通常の採用活動では、採用担当者が1人1人の転職者の情報に目を通し、選考を行う必要があります。
たとえば100人の応募があった場合には、100人分の応募書類に目を通さなければいけません。そこで、転職エージェントを利用しコンサルタントに基準に合う優秀な人材だけを30人ピックアップして紹介してもらえば、30人分だけの選考で済むことになります。
70人分の選考を行わない分、他の業務を進めたり1人1人を慎重に検討できるため、採用担当者の負担を減らすことができるのです。
3.求人を出している企業への理解度
転職エージェントでは、企業が求める人材を把握しており、転職者とのマッチングをはかることができるということが強みです。
書類選考を通過するためには、企業が求める人材を的確に把握し、転職者が優秀な人材であるということをアピールすることが大切です。
情報が不十分だと企業が求める人材とは異なってしまい、転職者の魅力を十分伝えられない可能性もあります。
また、大手転職エージェントでは総合的にあらゆる業種・職種の求人を扱い、利用者数も多いため、担当のコンサルタントが企業の情報を十分に把握していない場合も。
特定の業種・職種などに特化した中小の特化型転職エージェントの方が扱っている案件が限定され、企業とのつながりも強い傾向にあります。
4.社内選考の基準
これは、応募者が殺到しすぎてしまうと、採用担当者の負担が増えるため、あらかじめ応募の前に人数を絞るという狙いがあります。
というスタンスの転職エージェント、コンサルタントであれば、企業側が実際に選考を行う人数があらかじめ少なくなり、レベルの高い人材だけが残るため、書類選考の時点で落とされる可能性が低くなります。
しかし、
というスタンスであれば、レベルの低い転職者からの応募がある可能性もあるため、書類選考も厳しく行われる場合もあります。
5.転職者との相性
書類選考の通過率を上げるためには、転職者の経歴やスキル、希望条件、そして企業側の求める人材を把握した上で、条件に合った求人をマッチング、企業側に転職者の魅力が正しく伝わるように履歴書や職務経歴書などを作成することです。
コンサルタントの経験や知識の差で書類選考通過率は変化しやすくなる
転職サイト経由での応募や直接応募で書類選考に落ちてしまった場合、転職者自身の経歴やスキル、さらには履歴書などの書き方に原因があることも多いです。
転職エージェントは転職者を採用させることで、企業から報酬をもらいます。
利用する転職エージェントやコンサルタントによって書類選考の通過率も大きく変わるため、
と思わずに、転職エージェントを見極めることが大切と言えます。
転職エージェントを利用して書類選考の通過率を上げるポイント
書類選考の通過率を上げるためのポイントは5つ
1.複数の転職エージェントからアドバイスをもらう
コンサルタントの善し悪しは利用してみないとなかなか分からないもの。
2.履歴書・職務経歴書の添削を受ける
よく
と履歴書・職務経歴書の添削を受けない方もいます。
しかし、会ったことがない採用担当者に応募書類だけで魅力を伝えるためには、客観的な視点で見てもらうことが大切です。
ポイントは、
- 誰から見ても分かりやすく魅力が伝わること
- 応募企業に特化した志望動機や自己PRであること
- ありきたりな文章ではなく採用担当者に「会ってみたい」と思ってもらえるような文章になっていること
です。
多くの転職者の履歴書・職務経歴書を行ってきたコンサルタントだからこそ分かる細かいポイントもあります。
採用担当者に興味を持ってもらうためにも、
- 結論から書く
- 見出しをつけたり括弧を使ったりと見やすさを意識する
- 具体的に転職先の企業でどんな活躍ができるかを明確に書く
などのポイントを意識して、履歴書・職務経歴書を工夫して作成しましょう。
3.相性の良いコンサルタントを見極める
- コンサルタントになかなか希望を伝えられない
- 思ったような求人に出会えない
- コンサルタントのペースで転職活動が進んでしまっている
などの場合には、担当のコンサルタントの変更や利用する転職エージェントを見直すようにしましょう。
コンサルタントとの相性が良くないと感じるたびに担当者を変更していたのでは、コンサルタントとまた一から面談を行わなければいけないため、想定よりも転職活動が長引いてしまう可能性も考えられます。
また、面談に行く時間がないという場合には電話面談で相性を見極めることもできます。
4.なるべく多くの求人に応募する
コンサルタントから、
と言われたことがある方も多いのではないでしょうか。
企業によって採用基準や考え方もさまざまです。
結局のところ、実際にその企業に応募してみないことには、採用が決まるかどうかは分からないのです。
面接や書類選考に最初から慣れている人はほとんどいないでしょう。
ただし、だからと言って
という姿勢はNGです。
途中で選考を辞退したり、内定辞退する回数が増えてしまうと、コンサルタントから
と思われてしまい、今後の転職支援が受けられなくなる可能性もあります。
5.業界に特化した転職エージェントを選ぶ
特に公認会計士やIT系など知識や資格が必要な業種の場合、業界知識に詳しいコンサルタントでなければ、企業が求める転職者の条件を正しく理解できない可能性も。
そのため、特別な資格や専門知識が必要な場合には、
など、業界に特化した転職エージェントを選ぶことが大切です。
書類選考の通過率を上げるためには信頼できる転職エージェント選びが重要
利用する転職エージェントや担当コンサルタントによって、書類選考の通過率が変わります。
そのためにも複数の転職エージェントを利用が必須と言えます。
まとめ
と思ってしまいがちですが、転職エージェントと企業の信頼度や、コンサルタントの知識や経験の差によって書類選考が上手くいくかどうかも変わります。
そのため、書類選考の通過率を上げるためにも
- 複数の転職エージェントからアドバイスをもらう
- 履歴書・職務経歴書の添削を受ける
- 相性の良いコンサルタントを見極める
- なるべく多くの求人に応募する
- 5業界に特化した転職エージェントを選ぶ
という方は本記事を参考に、転職エージェントを活用しましょう。