転職サイトの賢い使い方について解説します。転職サイトによって求人数やサービスだけでなく、サイトの見やすさや機能面も大きく違います。
転職活動を効率よく進めるためにも、転職サイトの機能に振り回されず、賢く活用することが大切なのです。
今回の記事では、基本的な使い方から転職成功率をアップさせるコツまでまとめて解説します。
転職サイトの基本的な使い方と種類
基本的な利用の流れ
まずは、一般的な転職サイトの使い方の流れについてみていきましょう。
多くの転職サイトでは、
- 会員登録を行う
- 求人情報を検索
- レジュメ・職務経歴・履歴書の登録
- 気になった企業へ応募
- 応募企業から選考過程の連絡
- 書類選考
- 面接日の調整
- 面接
- 条件提示
- 内定
という流れで登録から応募、選考、そして内定へと転職活動を進めることができます。
ほとんどの転職サイトは無料のため、会員登録自体は5分もあれば完了し、求人を検索することができ簡単に求人に応募することができます。
転職サイトには、
- 直接応募
- スカウト機能
- エージェント利用
の3つのサービスがあります。
1つ1つのサービスを知らないことには、転職サイトの機能を最大限に使うことができなくなる場合も。
転職サイトは大きく分けて3つのサービスに分かれる
1.直接応募
ほとんどの転職サイトでは、求人を自分で検索することができます。
- 職種
- 業種
- 勤務地
- 年収
などの基本的な項目に加え、各転職サイトの傾向にあわせた独自のこだわり条件やキーワードから検索できるところもあります。
たとえば、
エン転職→第二新卒、学歴不問
介護求人パーク→介護・福祉・医療の有資格者限定、介護・福祉・医療の無資格OK
といったキーワードから検索することができます。
あらゆる職種や業種を扱っている総合転職サイトでは自由度が高い検索ができ、介護や看護師などの専門分野に特化した転職サイトでは、より細かい現場条件で検索できるなど、転職サイトの登録者に合わせた検索機能が設けられています。
また、求人に応募する前に「検討リスト」や「気になる登録」といった機能で、応募したい求人情報をキープしておくことができます。
「他の求人の応募と比較してから応募したい。」
「家に帰ってからじっくり求人を検討したい。」
など、忙しい方にもおすすめの機能です。
2.スカウト機能
多くの転職サイトでは、登録情報でスカウト機能のオン・オフを選ぶことができます。
自分のプロフィールに魅力を感じた企業から、求人応募のオファーが来るため、自分で検索をしなくても経歴やスキルに合った求人を見つけられます。
また、スカウト特典があるところも多く、書類選考の免除や面接1回など、一般的な応募よりも有利に選考を進められる場合もあります。
3.エージェント利用
専任のコンサルタントから求人紹介をしてもらえるエージェント型のサイトもあります。
エージェント利用は一般的に、
- サービス申込
- サービス利用開始の連絡
- コンサルタントと面談
- 求人紹介
- 書類添削
- 応募
- 書類選考
- 面接対策
- 内定
という流れで行います。
エージェントでは、求人の紹介や提出書類の添削、面接日調整、条件交渉などの転職支援を行ってもらうことができ、専任のコンサルタントと二人三脚で転職活動を進めることができます。
コンサルタントの面談や連絡が面倒、というデメリットもありますが、一般公開されていない求人を紹介されることもあるます。
利用したいサービスにあわせて転職サイトをチェックする
直接応募、スカウト機能、エージェント利用の3つすべてを利用できる転職サイトもあれば、1つに特化している場合もあります。
直接応募 | スカウト機能 | エージェント利用 | ||
---|---|---|---|---|
リクナビNEXT | 〇 | 〇 | × | |
type | 〇 | 〇 | × | |
ビズリーチ | 〇 | 〇 | 〇 | |
エン転職 | 〇 | 〇 | × | |
マイナビ転職 | 〇 | 〇 | × | |
CAREER CARVER | × | 〇 | 〇 | |
転職ナビ | 〇 | 〇 | × | |
とらばーゆ | 〇 | × | × | |
Green | 〇 | 〇 | × | |
GeekOut | 〇 | 〇 | 〇 | |
DODA | 〇 | 〇 | 〇 | |
パソナキャリア | 〇 | × | 〇 | |
転職会議 | 〇 | 〇 | × |
【2020年】おすすめ転職サイト!転職5回全て年収アップの転職のプロが「絶対」におすすめしたい転職サイト比較ランキング
転職成功率をアップさせる転職サイトの賢い使い方8つ
1.メール通知設定やブロック企業登録は最初に行う
転職サイトに登録したときに
「メールの量が多い」
「必要なメールを見逃してしまった・・・」
なんて経験したことがある方も多いのではないでしょうか。
転職サイトに登録すると、
- 新着求人お知らせ
- 希望条件にマッチした求人のお知らせ
- おすすめ求人のお知らせ
- 転職お役立ちメール
など、各サイトによってさまざまなメールが届くようになります。
基本的に最初に登録した段階ではすべてのメールが届くような設定になっているため、メールの通知量が多いこともあります。
また、もう一つ大切なことがブロック企業の登録です。
在職中の転職活動のよくある懸念点に、
というのがあります。
安心して転職活動を行うためにも、この2つの設定は必須です。
2.新着メール通知は必ずチェック
条件の良い求人は、それだけ早く応募が集中し、内定が決まってしまう場合があります。そのため、新着求人はできるだけ早めチェックする必要があります。
また、転職サイトによって求人の更新日はまちまちです。毎日更新をするところもあれば、月・木などの週二回と決まっているところもあります。
3.履歴書や職務経歴書の登録は丁寧に
また、求人を一括応募できる転職サイトも多くありますが、「志望動機」や「自己PR文」などが企業へ送られる場合も多くあります。
4.複数の転職サイトを登録する
なぜなら、転職サイトによって使えるサービスや特徴が異なるからです。
同じ求人がいくつかの転職サイトに掲載されている場合、担当者独自の企業情報が書かれていることがあります。
5.気になる登録・検討中リストを活用する
多くの転職サイトには「気になる登録」「検討中リスト」などがあります。
自分の興味がある求人を管理しておくことができるというメリットがあるほか、気になった企業からの「スカウト」や「応募歓迎」などが届く場合もあります。
6.スカウト機能を利用する
直接求人を検索して応募して・・・というだけで転職活動を進めていると、時間がかかってしまうだけでなく、自分の可能性を狭めてしまう可能性もあるからです。
スカウトを送ってくる企業の多くは、これまでの経験やスキルだけでなく、ポテンシャルに可能性を感じてスカウトを送っています。
7.エージェント利用は時間があるタイミングで行う
エージェントを利用したい場合には、登録や連絡をするタイミングに注意が必要です。
8.求人情報だけでなく口コミをチェック
大手転職サイトを利用する方も多いと思いますが、
ということを理解しておきましょう。
良い情報に惑わされていざ入社してみたら、思っていた企業とは違った・・・なんてことにもなりかねません。
会員登録した方が実際に口コミを書き込めるようになっているため、求人情報では見えてこなかった職場の雰囲気や福利厚生など、実際に働いていた方からの情報を得ることができます。
もちろん、すべての情報を鵜呑みにしていいというわけではありませんが、企業側、働く側両方の情報を得ることで、判断材料を増やすことができます。
転職サイトの使い方で転職成功率は変わる?
なかなか転職が決まらない・・・は転職サイトにも原因?
となると、まるで自分のやってきたことすべてが否定されたような気分になる方も多いのではないでしょうか。
確かにスキルや経歴も大切な要素ではありますが、
- 思っていた求人となかなか出会えない
- 書類選考に受からない
といった場合には、もしかすると、利用している転職サイトが自分に合っていない可能性もあります。
転職サイトにはそれぞれ得意とする分野や特徴があります。
- 事務職希望なのに、営業職の求人ばかりをおすすめされる
- 地元で働きたいのに首都圏にしか求人がない
・・・など、希望の求人がない場合には、転職サイトの使い方以前に、転職サイトを上手く選べていない可能性があります。
まずは自分の転職軸を定め、自分に合った転職サイトを選ぶことが先決となりますので、こちらの記事を参考に、転職サイトの特徴について知っておきましょう。
転職サイトの機能はさまざま
転職サイトの基本的な使い方についてご紹介してきましたが、各転職サイト独自の機能がある場合もあります。
ここでは、大手総合転職サイトの2つをご紹介します。
1.マイナビ転職の場合
出典:マイナビ転職
出典:マイナビ転職
2.エン転職の場合
エン転職では独自取材に加え、社員・元社員の口コミ、平均年収や平均勤務時間などの詳細データを閲覧することができます。
求人情報ではわからない現場の生の情報が公開されているため、企業分析にも役立ちます。
また、応募した企業の一次面接の内容をサイト上で確認できる「面接対策レポート」や面接日前日にメッセージでお知らせがくる「面接前日のお知らせアラート」などの独自のサービスを展開しているところも魅力です。
転職サイトに振り回されないために
ここまで転職サイトの使い方についてみてきましたが、
と思ってしまいがちですが、確かに書類選考や面接などの選考では、スキルや経歴が重視されるケースも多いですが、実際に希望に合った求人を見つけて応募する、またはスカウトを受けるなどのステップが必要となります。
出典:DODA「ビジネスパーソン2,000人の意識調査アンケート」
こちらは、「転職するとしたら、どのように転職活動を行いますか」という質問に対して、約2,000人のビジネスパーソンが回答した結果です。
転職サイトなどを利用して自分だけで活動をすると答えた方は全体の34.1%という結果に。
これが意味することは、およそ3割の方は転職サイトを駆使して自力で転職活動をしているということです。
3割というと少ないように感じますが、「友人や知人の紹介」や「その他」を除くと、およそ半数がエージェントなどやヘッドハンターの力を利用せず、自分だけの力で転職を進めようとしているということが分かります。
転職サイトの機能は、
- スカウト機能
- こだわり検索機能
- レコメンド機能
- 診断機能
など多岐にわたりますが、その中で自分にとって何が必要かどうか取捨選択して決めておくと良いでしょう。
まとめ
転職サイトの使い方として大事なポイントは、
- メール通知設定やブロック企業登録は最初に行う
- 新着メール通知は必ずチェック
- 履歴書や職務経歴書の登録は丁寧に
- 複数の転職サイトを登録する
- 気になる登録・検討中リストを活用する
- スカウト機能を利用する
- エージェント利用は時間があるタイミングで行う
- 求人情報だけでなく口コミをチェック
という8つです。
そして、転職サイトやエージェント、スカウトサービスを上手く使い分けるということも大切です。
おすすめは、
- メインとなる転職サイトを1つ選ぶ
- エージェントサービスを1つ利用する
- 情報収集用として総合型の転職サイトや口コミ情報サイトを1つ登録しておく
の3つの転職サービスを利用することです。
複数のサイトからそれぞれ応募してしまうと、どこで応募したのかが分からなくなり、スケジュール管理が難しくなります。そのため、メインで利用する転職サイトを定めることが大切となります。
そして、転職会議のような口コミ情報サイトの利用もおすすめです。
求人情報は基本的には「企業から見て良い情報」が書かれている場合が多く、実際に入社してみたら思っていたのと違った・・・となってしまうこともあります。
という方は今回の記事で賢い使い方をマスターしましょう。