転職理由の1つとして、年収は大きな問題の1つ。今よりも高待遇で高年収の企業へ転職したいものですが、転職した人の中には逆に年収が下がってしまった方もいます。
そこで今回は転職で年収が下がる理由と後悔しないための転職成功術について解説します。
転職で年収で下がる理由
転職すると、年収が上がると期待する方も多いですが、転職しても年収が上がるとは限りません。
それどころか、逆に下がってしまうこともあります。
転職で年収が下がるケースは意外に多い
実は、転職で年収が下がる人は意外にも多いのです。
うぇ〜ん 転職サイト見てるけど、前職と同業だと年収めちゃくちゃ下がる、、、やっぱ前のとこ高待遇…
— トカゥ (@3t0ka) April 14, 2020
今回の転職で、年収200万円下がるからね、チャレンジ的要素もあるので。2年で取り返してやる。見てろよ!!
— やっ子 (@OL05758581) April 3, 2020
リクルートワークス研究所が2019年に全国15歳以上の男女6万人を対象に行った就業調査の年収の増減状況の結果を見てみても、前職よりも年収が10%ダウンする人の割合は、転職1年目で40%、転職2年目でも38.2%という結果になっています。
10%以上アップ | 10%以上ダウン | |
---|---|---|
転職1年目 | 31.00% | 40.00% |
転職2年目 | 40.70% | 38.20% |
出典:リクルートワークス研究所「全国就業実態パネル調査 2019データ集」より抜粋
転職で年収が下がる理由はさまざまですが、実は、転職で年収が下がってしまうことを予測できていなかったケースと、年収が下がってしまうことを覚悟の上で転職したケースと分かれています。
どちらのケースかによって、転職で年収が下がったという事実は同じでも、その後の年収変化に大きな影響が出ることもあります。
転職で年収が下がる理由
転職で年収が下がる理由は大きく分けて5つあります。
- 未経験の職種・業種にキャリアチェンジ
- 焦って転職してしまう
- 転職の軸が定まっていない
- 企業の良い情報だけを鵜呑みしてしまう
- 自分の市場価値を正しく知れていない
1.未経験の職種・業種にキャリアチェンジ
新卒や第二新卒、アルバイトからの転職であれば、未経験からでも年収が上がる見込みがありますが、経験者に比べてスキルや能力が大きく異なり、企業が一から教育を行う必要があり、企業としてはコストをおさえたいという本音があります。
また、年齢によっても転職が難しくなるケースもあります。
多くの企業では、なるべく若い人材を育て、長く勤めることで成果を上げてほしいと考えています。若年キャリア育成のため、企業によっては未経験からの転職に年齢制限を設けているところもあります。
2.焦って転職してしまう
転職活動が長期化すればするほど、
特に、
- 現職の退職日が迫っている
- 早く転職先を決めて今の職場を辞めたい
という方は要注意です。
今の職場を早く辞めたいあまりに転職を決めてしまうと、前職よりもかえって条件が悪い企業に就職してしまうこともあります。
3.転職の軸が定まっていない
年収600万円が目標だったにも関わらず、
- 職場の雰囲気が良さそうだった
- 採用担当者との相性が良かった
などの理由で転職軸を変えてしまうと、転職後に後悔してしまうことも少なくありません。
企業側はできる限り低いコストで採用ができるなら、それに越したことはありません。それは、企業側も、本当に会社に貢献してくれる人材であるかどうかが分からない状態で採用するというリスクを負っているからです。
4.企業の良い情報だけを鵜呑みしてしまう
求人情報には年収例や年齢ごとの月給例などが提示されていることがありますが、年収例はあくまでも例にすぎません。
転職サイトの年収例には特別な定めがなく、平均年収や最低年収ではなく、過去にあった年収の実績に基づいて年収例を記載している企業も多いのです。
5.自分の市場価値を正しく知れていない
企業が転職者の希望する額を出したくても、年収を上げるまでのメリットを感じなかったり、社内の給与システム上難しかったりすると、年収交渉に応じることができません。
パソナキャリアでは、年収診断・年収査定シミュレーションというツールを使うことで、適正年収について知ることができます。
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キャリアプランと転職理由を明確に持つことが大切
しかし、実際には転職によって年収が下がってしまうケースもあります。
入社してから
「思っていたのと違った」
「前職の方が良かった」
と思っても、待遇面や給与面をすぐに変えることはできません。
そうならないために、
- 転職するにあたって譲れないポイントはどこか
- 転職したいと思った決め手はなんだったのか
など転職理由や転職軸を決めることが大切です。
転職で年収が下がっても良いケース
年収が下がる=転職失敗ではない
であり、
と捉えてしまう方も多いですが、転職の成功を左右するポイントは実は年収ではありません。
転職で年収が下がっても良いケース
1.成長が見込める企業への転職
たとえば、生活や健康に欠かせない医薬品メーカーの企業の業績はよくても、自動車の部品メーカーは需要が落ち込み、業績が悪いという場合、同じメーカーでも何を扱っているかによっても売り上げの差が生じます。
この場合、転職後は自動車メーカーの年収の方が高かったとしても、何年か努めていくうちに医薬品メーカーの方が年収が高くなる可能性もあります。
2.ボーナス制度や退職金などの福利厚生が充実している
最近では、退職金を設けていないベンチャー企業や中小企業も増えてきていますが、退職金がない分、年収が高くなっているというところも少なくありません。
- 各種手当(住宅手当、役職手当)
- 退職金
- 賞与制度
などの項目をきちんと確認し、直近の年収だけでなく、トータルの金額を考えることも大切です。
3.スキルアップが期待できる
キャリアプランを考えた上で、
- 教育制度が充実しているところに行きたい
- 資格をとりながら仕事を進めたい
- 未経験からスキルを学びたい
など、転職でスキルアップを目指す場合には、年収が下がっても、その分スキルや経験を吸収できると捉えることができます。
今は年収よりもスキルアップを優先すると割り切って仕事を行うことで、今後高い役職に就けたり、独立したりと、結果的には利益につなげることも夢ではありません。
4.転職で悩みが解消する場合
- 残業が多く体を壊してしまっている
- 人間関係が上手くいっていない
よく、新卒で
と無理をしすぎてしまう方もいますが、体を壊してしまっては元も子もありません。
- 今は自分にとって最善の状態か?
- 今後のキャリアのために必要か?
メリットやデメリットを挙げた上で、転職することでメリットが得られる場合には思い切って転職を検討することも大切です。
5.ライフワークバランスを変えたい場合
- プライベートを充実させたい
- 副業をしたい
- 子育てと仕事の両立をはかりたい
このように仕事と家庭や趣味を両立させたいと考える方も多いと思います。
たとえ年収が低くても、趣味を楽しんだり、家庭を大切にしたりなどをすることによって、充実した生活を送る方もいます。役職が上がることで逆に自分の時間を持てなくなることもあります。
6.やりがいのある仕事に就きたい場合
やりがいのある仕事の方が続けやすく、結果的に良い功績をおさめることもあります。
長期的な目で見て判断を
転職活動の成功・失敗は一瞬で決まるものではありません。
一時的に年収が下がってしまったとしても、将来的に年収を上げられる可能性もあるのです。
後悔しないための転職成功のコツ
転職におけるリスクは最小限におさえる
年収が下がってもいい場合もありますが、現在の収入から大きく下げてしまうと、今の生活を持続させられるかどうかという不安も残ります。
転職成功の4つのコツから、リスクを最小限におさえれるようにしましょう。
1.年収交渉を行う
自分で希望を伝えるのが難しい場合には、エージェントを利用することもおすすめです。
2.業界や企業の分析はしっかりと行う
業界や企業によっては、これ以上年収をあげることが難しい場合もあります。
3.許容範囲を決める
- 最低400万円は確実にもらいたい
- 残業が多くても確実に年収500万円貰えるところにいきたい
4.時には辞退する勇気を
担当者に悪いと思い、納得できないまま就職を決めてしまうと、後から
- もっと良い企業に入れたはずなのに
- もうちょっと年収が高い方が良かった
など、不満が出てきてしまい、結果早期退職につながるケースも少なくありません。
後悔することが転職失敗につながる
たとえ年収が上がっても、自分が納得できる条件でない限り、転職による後悔はつきまとうものです。
- 面接交渉を行う
- 業界や企業の分析はしっかりと行う
- 許容範囲を決める
- 時には辞退する勇気を
4つのポイントをおさえ、後悔のない転職を目指しましょう。
まとめ
転職で年収は上がると思ってしまいがちですが、実際には転職によって年収が下がることもあります。
場合によっては、転職で年収が下がっても良いケースもあります。たとえ、一時的に年収を下げてしまっても、結果的に年収が上がる可能性もあります。
という方は今回の記事で、気になる年収問題をチェックしましょう。