転職エージェントでは転職に関するアドバイスや悩み相談を受けることができるため、転職活動が初めてという方にとっても心強い存在です。
でも、
- まだ転職活動を始めるタイミングを決めていない
- 今転職して良いのかどうかを知りたい
など、具体的な転職支援を受けるよりも、まず転職エージェントを利用して転職に関する悩みを相談したいという方も多いのではないでしょうか。
転職エージェントは実は、相談だけでも利用が可能です。
今回は転職エージェントを相談だけでも利用すべき理由と相談する際のポイントを解説します。
転職エージェントは相談だけでも利用できる?
転職エージェントは相談だけでも利用できる!
転職エージェントとは転職のアドバイスや求人の紹介、選考対策などさまざまな転職支援を行う人材紹介サービスのことです。
転職者は無料でサービスを利用することができるかわりに、求人募集の依頼があった企業と転職者を採用につなげることで、企業側から報酬を得ています。
そのため、転職エージェントでは求人の紹介や実際の選考に利用するというイメージが強く、相談だけでは利用できないと思っている転職者も多くいるのではないでしょうか。
リクルートエージェントでは、「相談だけしてもよいのでしょうか?」というユーザーからの問いに「相談だけでも利用できる」と回答しています。
出典:リクルートエージェント
転職活動をまだ本格的に始めていなくても、
- 自分に向いている仕事はなんだろう?
- 転職に適したタイミングは?
- これまでの自分の経験やスキルで転職できるのかな?
など、転職に関する悩みや不安も多いもの。
転職エージェントを利用することで、専任のコンサルタント(キャリアアドバイザー)から転職に関するあらゆる相談に乗ってもらうことができるため、
- 初めて転職活動を行う方
- 自分の経歴やスキルに自信がない方
にも心強い存在であると言えるでしょう。
転職エージェントへの相談方法は2つある
転職エージェントへの相談方法は2つあります。
- 対面
- 電話
実際に顔を合わせて相談することで、転職者の考えていることも伝わりやすく、話を進めやすいというメリットがあります。
転職エージェントによっては平日の夜や土日などに相談を行ってくれる場合もありますが、基本的には平日の日中が相談や面談を行える時間となっています。
メールとは違い、相手の声からニュアンスなどもくみ取ることができるため、コミュニケーションがとりやすく気軽に相談できるというメリットがあります。
具体的な求人の紹介などは受けづらいというデメリットはあるものの、わざわざ足を運ぶ必要がないため、
という方にもおすすめです。
マイナビエージェントのよくある質問でも電話面談や電話相談について書かれています。
出典:マイナビエージェント
このように、転職エージェントでは対面相談と電話相談の2つの方法で相談を行うことができます。
という方は電話での相談を検討してみることをおすすめします。
転職エージェントを相談だけでも利用すべき理由
と思い、利用を躊躇してしまう方もいますが、転職エージェントは実際の転職活動では使わなかったとして、相談だけでも利用すべきと言えます。
1.自分の市場価値や適正年収が分かる
自分の市場価値や適正年収はなかなか自分では分からないもの。
自分の市場価値が分かることで自信がつき、転職に積極的になれるため、
- 自分のキャリアに自信がない
- 現在のキャリアやスキルに合った職種や業種を知りたい
という方は、転職エージェントを利用して自分の市場価値をまずは正しく知ることが大切と言えます。
たとえば、現在の年収が300万円なのに対し適正年収が450万円であれば、現在の企業の年収が適切とは言えないため転職すべきです。しかし、現在の年収が450万円なのに対し、適正年収が350万円と評価されれば、転職することで逆に年収が下がってしまう可能性も。
自分の市場価値を知ることで、現在の企業での待遇面の評価をつけることができるため、
- 転職までは考えていないけれど、現在の企業での評価が適切かどうか知りたい
という場合にも、転職エージェントを利用しても損はないと言えるでしょう。
2.客観的なアドバイスをもらうことができる
転職エージェントでは、市場価値や適正年収を知ることができるだけでなく、現在のキャリアや希望条件でどのように転職活動を進めればいいのかアドバイスをもらうことができます。
転職者の現状を把握した上で現在転職者が提示している
- 希望職種・業種
- 希望年収
などが適切かどうかも判断してアドバイスをくれるため、今後の転職活動の指標ができます。
志望動機や自己PR文の書き方なども客観的に見てもらうことができるため、
- なかなか書類選考で受からない
- 自己PR文の書き方が分からない
などの場合にも、志望動機や自己PR文をより選考に受かる形で改善することができ、実際の選考にも役立ちます。
3.転職活動の疑問点などが解消できる
特に初めての転職の場合、
- 履歴書や職務経歴書はどんな風に書けばいい?
- 選考で注意しなければいけないポイントは?
- キャリアがなくても転職できる求人はあるの?
- 未経験でもできる職種・業種の求人はある?
など、転職活動のさまざまな疑問点が生じる方も多いでしょう。
転職サイトなどで転職活動を進める場合、転職ノウハウやコラムなどの情報はあるものの、自分で情報を調べ解決する必要があります。
4.企業情報や転職活動のノウハウなど情報収集に使える
転職エージェントは転職のプロ。転職を成功に導く転職ノウハウやさまざまな企業の情報を持っています。
実際の転職事例なども聞くことができるため、
- 自分の希望している企業に転職が可能かどうか
- 転職するためには具体的にどんなキャリアを積む必要があるか
などを知ることができます。
5.コンサルタントとの相性を見ることができる
入社1年目でも実際の転職者と接する場合も多く、コンサルタントによって知識の差や企業との交渉力が異なる可能性もあるからです。
「相談だけ」の転職者に対するコンサルタントの本音
「相談だけ」でも良いとさまざまな転職エージェントのサイトにも書かれていますが、
と気になってしまうもの。
結論から言えば、「相談だけ」の転職者に対するコンサルタントの本音は、
という意見と
という意見に割れています。
「相談だけでもして欲しい」というコンサルタントの理由は、
- そもそも情報収集や相談を目的とした転職者が多い
- 転職者とコネクションを作ることで、将来的に利用してもらえる可能性がある
の2つです。
転職エージェントは多くの企業情報を持っていることから、情報収集や選考対策として使われる場合も多く、そういった転職者が多いのであまり気にしないというコンサルタントも多くいます。
実際に転職意思がかたまったり、転職サイトでの転職が上手くいかなかった際に利用してもらえる可能性を作ることができるのです。
転職エージェントは、転職者を採用につなげることで、企業から報酬を得ています。
そのため、相談だけで終わってしまうと報酬を得ることができないため、「相談だけ」の転職者は歓迎していないというコンサルタントもいるのです。
転職エージェントに相談をする際の注意点と相談する際のポイント
転職エージェントに相談する際の注意点
転職エージェントに相談する際には、注意点もあります。注意点を2つご紹介します。
1.「相談だけ」という態度をはっきりと示さない
そのため、
と「相談だけ」という態度でいってしまうと、コンサルタントがまともに相談に乗ってくれない場合もあります。
相談だけの転職者を受け入れても、コンサルタントにとっては利益にならないため、転職意思のある転職者が優先される傾向にあります。
2.利益を優先するコンサルタントに流されない
相談だけしに来たつもりでも、コンサルタントにとっては求人を紹介を行い、できるだけ採用につなげたいもの。
転職エージェントの中にはノルマがあるところもあり、利益を得ようと相談内容をしっかりと聞かず、強引に企業の応募や選考につなげようとするコンサルタントもいます。
と不安な方は、対面相談ではなく電話相談がおすすめです。
また、コンサルタント側も電話だと求人の紹介を行いづらく、時間もあまりかからないため、電話であれば相談に乗ってくれる場合も多いという傾向もあります。
転職エージェントに相談する際のポイント
転職エージェントにせっかく相談するのであれば、できる限り自分の疑問点を解消し、転職活動をスムーズに進められるようにしておきたいもの。
1.良い求人があれば転職したいということを伝える
そのため、
- 良い求人があれば転職も検討したい
- まずは疑問点を解決してから転職活動を進めたい
など、転職に前向きな姿勢を示すことがポイントです。
転職エージェントではできる限り利益を生むためにも、転職意思が高く、採用が決まりそうな転職者が優先される傾向にあります。
2.複数の転職エージェントを登録する
と疑問に思う方もいるかもしれませんが、複数のコンサルタントに相談することでさまざまな視点のアドバイスをもらうことができ、より多くの評価をもらうことができます。
また、複数人のコンサルタントと合うことで、コンサルタントの見極めがしやすくなるというメリットもあります。
3.相談内容・疑問点などを整理しておく
そのため、あらかじめ相談内容や疑問点を整理しておき、
- 「〇つの疑問点について相談したい」
と伝えておくことで、自分の聞きたいことを集中的に聞くことができます。
もし話が脱線したり、求人の紹介に話を持っていかれそうになったりする場合には、
- 「疑問点が解消ができ次第、転職先について前向きに検討したい」
と伝えると、コンサルタントから相談に乗ってもらいやすくなります。
4.情報は盛らずに素直に話す
コンサルタントは転職者から聞いた経歴やスキル、希望条件などをもとに転職に関するアドバイスを行います。
また、相談だけではなく、実際に求人の紹介を受ける場合、転職者の基本情報が企業側にも共有されます。
5.エージェントに求めることをしっかりと伝える
求めることを伝えておかないと、良かれと思って求人の紹介をされたり、書類の添削指導などが行われたりする場合があります。
- 「まずは自分の転職活動の方向性について相談し、方向性が定まったら求人も検討したい
など、転職エージェントに求めることを最初に伝えておくと、転職者の希望がわかり、話が進めやすくなります。
転職エージェントに相談するだけでも転職活動のイメージはつかめる
実際に求人の紹介を受けなくても、自分の市場価値や適正年収、さらには向いている職種や業種などを知ることで、転職後のキャリアが大体見えてきます。
相談をした上で転職をしないことを決めたとしても、現在の仕事でのモチベーションや考え方も変わってきます。
転職は今後の自分の人生を決定する重要なもの。
まとめ
転職エージェントは求人の紹介や選考対策などのイメージも強いですが、相談だけでも利用することができます。
転職エージェントに相談だけでもすることで、自分の市場価値や適正年収が分かったり、転職活動のアドバイスを受けられたりなどさまざまなメリットがあります。
転職エージェントを利用する際には
- 「相談だけ」という態度をはっきりと示さない
- 利益を優先するコンサルタントに流されない
という2つの点に注意しましょう。
そして、転職エージェントに相談する際にはポイントがあります。
- いい求人があれば転職したいということを伝える
- 複数の転職エージェントを登録する
- 相談内容・疑問点などを整理しておく
- 情報は盛らずに素直に話す
- エージェントに求めることをしっかりと伝える
転職は今後の人生を左右する重要な問題です。