「長く働きやすい職に就きたい」と事務職への転職を希望する方も多くいます。
安定していて特別なスキルも不要で転職しやすいというイメージがある事務職ですが、実は転職サイトや転職エージェントを利用しても、事務職に転職をするのは難しいという側面があります。
今回は、事務職の転職事情と事務職への転職を成功させる5つのコツをご紹介します。
転職サイトで事務の転職は難しい?
特別なスキルが不要で未経験からでも目指せるというイメージがある事務職。
特に結婚や出産などを考える女性からの人気も高いですが、実は事務職の転職は難しいという一面も・・・。
事務職の求人倍率はかなり低い
dodaの2020年4月の求人データによると、全体の求人倍率が2.58倍なのに対し、事務・アシスタント系の求人倍率は0.29倍ときわめて低いことがわかります。
2014年の求人倍率の推移をみても、事務・アシスタント系はずっと低い求人倍率のまま推移しており、ほとんど変化がないということも分かります。
事務職の仕事は簡単?
そして、事務職の求人を見ると、
- 学歴不問
- 未経験者歓迎
などの求人も多く、特別なスキルや経験、学歴などが求められていないことがほとんどです。
そのため、
と思ってしまいがちです。
- データ入力
- 電話・来客対応
- 書類の作成・整理
- 郵便物の発送・仕分け
これ以外にも伝票整理や備品の発注など、企業によっては経理や総務、人事などの仕事を担うこともあります。
事務職は簡単と思いがちですが、自分の仕事の優先順位を考えて行動したり、他部署との連携を取りながら書類の作成を行ったりと、事務職にはさまざまなスキルが求められます。
事務職は未経験でも転職できる?
事務職は簡単にこなせるというイメージから未経験でも転職がしやすいと思われがちです。
また、未経験だと正社員の求人が減り、派遣社員や契約社員などの勤務形態からスタートする求人が多いのも特徴と言えます。
「大量募集!」と未経験の転職者を募り、派遣社員としてさまざまな企業に派遣されることもあるため、
- 勤務形態
- 勤務地
- 給与や待遇
などの希望によっては、未経験からの転職が難しい場合もあります。
事務職は特別なスキルは不要?
転職する段階ではスキルや能力を問わなかったとしても、転職後、実際に事務職として業務を行うためには、スキルや能力が求められることもあります。
事務職の仕事をするにあたり、必要とされる能力やスキルは、
- PCスキル
- コミュニケーション能力
- 一般的なビジネスマナー
- タスク管理能力
などです。
事務職では大量の数値データを入力したり、管理する仕事を任されることがあります。その際、Excelでマクロを組んで作業を効率化したり、WordやPower Pointを使って資料作成を依頼されたりとPCを使った仕事が多くなるため、PCスキルが高い方が重宝される傾向にあります。
また、受付業務や他部署からの資料作成依頼など、人と関わることも多いため、コミュニケーション能力も必要になります。
そのため、
「人と関わらずコツコツデータ入力をしたい」
「Excelはどうも苦手だ・・・」
という方は、転職で不利になる可能性もあります。
事務職の転職は意外にも難しい
事務職は
- 未経験からでもできる
- 安定して長く勤められる
- 特別なスキルが不要
などといったイメージもありますが、業務内容も多岐にわたり、求人倍率も低いことから、事務職の転職は意外にも難しいということが分かります。
と思っていると、なかなか内定が決まらなかったり、思っていた事務職の仕事とのギャップから離職してしまったりと、転職で失敗してしまう可能性もあります。
転職サイトを使って事務職への転職を成功させるコツ
事務職への転職を成功させるコツとは
人気が高く、求人倍率が低いことから、事務職への転職は狭き門だと言えます。
事務職への転職を成功させるコツは5つあります。
1.志望動機を明確にする
事務職は他の職種に比べ、企業ごとの比較がしにくく、
- なぜこの企業を受けようと思ったのか
という志望動機を書くのが難しい職種です。
- 自分にもできそうだと思ったから
- PCスキルを活かしたいと思ったから
など、どの企業でも当てはまりそうな曖昧な志望動機はNG。周りとの差別化ができず、多くの転職者の中で埋もれてしまう可能性もあります。
企業のへ魅力や自分の強みを伝え、やる気をアピールしましょう。
私は貴社の会社のメンバーが一丸となり、クライアントの問題解決に取り組むという理念に強く惹かれ、志望しました。
前職では、2年間文具の販売職として勤め、接客業務や売り上げ計算、受発注の管理など多岐にわたる業務を担ってきました。接客では商品を探していたお客様の対応を行い、「色々な相談に乗ってもらい、気持ちよく買い物ができた」との評価をいただきました。また、売り上げ計算や受発注では入力の正確さやスピードの向上を目指し、パソコンスキルを高めることで、これまで1時間かかっていた日々の事務業務を30分に短縮することができた経験もあります。
事務職としては初めてですが、前職で培ったパソコンのスキルとコミュニケーション能力を活かし、事務職として会社のメンバー1人1人をサポートし、事業に貢献していきます。
このように、
- 結論から書く
- その企業ならではのポイントを盛り込む
- 前職での経験を具体的に書く
- 転職先で活かせるスキルや能力をアピールする
ことを意識して、志望動機で他の転職者に差をつけましょう。
2.企業理解を深めておく
企業によって、考え方ややり方は異なります。
そのため、事務職の仕事も、その企業ならではのやり方や考え方にならって行う必要があります。
- 企業の伝統を尊重してほしい
という企業では、今までのやり方にならい、事務仕事を担ってくれる適応力の高い方が求められます。
- 業務の効率化をはかるために新しいやり方を導入したい
という企業であれば、これまでのやり方にとらわれず、柔軟に考え、工夫して業務を行える人材が求められます。
3.業界知識やPCスキルを習得する
事務職は書類作成や書類の整理などが任されます。
金融会社や不動産など、勤め先の企業の業種によって、専門用語や専門知識が必須となることもあるため、目指す業界の知識を先に学んでおくと、選考の際に有利になることもあります。
また、PCスキルは必須のため、どの企業を目指すにしても習得しておくと便利です。ExcelやWordなどの機能は一通り使えるようにしておくと、転職先でも活躍できます。
4.転職サイトを複数登録する
事務職は求人倍率が低く、転職のハードルが高い職種です。
応募が殺到するのを防ぐため、一般公開ではなく、非公開求人として扱っている場合もあるため、複数の転職サイトに登録しておき、非公開求人も見れるようにしておくことをおすすめします。
PCスキルや事務経験など、プロフィールに興味を持った企業からスカウトをもらうことができます。
5.転職エージェントをあわせて利用する
転職エージェントに求人の紹介や選考対策など、さまざまな転職支援を行ってもらうことができるため、転職成功率を上げることができます。
転職サイトで効率よく求人を探すことが大切
大手総合転職サイトでは、事務職の求人も多く掲載されているため、複数のサイトに登録して、希望に合った求人を見つけるようにしましょう。
狭き門と言っても、3人に1人は採用されているため、チャンスがないわけではありません。
事務職への転職でおすすめの転職サイト
1位.リクナビNEXT(リクナビネクスト)
運営会社 | 株式会社リクルートキャリア |
応募方法 | 自分で直接応募 |
専門分野 | 総合 |
登録ユーザー数 | 約910万人 |
求人更新頻度 | 週2回 |
公開求人数 | 40,209件 |
未公開求人数 | 0件 |
新着求人数 | 4,713件 |
「転職」口コミ平均DATA
回答数 | 男性比率 | 正社員比率 | 転職前年収 | 転職後年収 | 年収上昇率 | 転職までの日数 | 満足度 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
42人 | 57% | 69% | 347万円 | 393万円 | 113% | 75日 | 8.0 |
事務職への転職でおすすめする理由
多くの登録者がいることから、大手企業から中小企業までさまざまな企業が求人を掲載しており、総合的にどんな職種や業種でも取り揃えていることが強みです。
また、リクナビNEXTの強みは、
- 企業からのオファーがきやすい
- 「気になる」をした企業からアプローチが受けられる
- 検索履歴などからおすすめの求人をレコメンドしてもらえる
など、希望に合った求人が見つけやすいところです。
2位.CAREER CARVER(キャリアカーバー)
運営会社 | 株式会社リクルートキャリア |
応募方法 | 自分で直接応募 |
専門分野 | ハイクラス転職 |
登録ユーザー数 | - |
求人更新頻度 | - |
公開求人数 | 66,399件 |
未公開求人数 | 0件 |
新着求人数 | - |
「転職」口コミ平均DATA
回答数 | 男性比率 | 正社員比率 | 転職前年収 | 転職後年収 | 年収上昇率 | 転職までの日数 | 満足度 |
事務職への転職でおすすめする理由
ヘッドハンターからのスカウトを受けられることが最大の特徴。登録しておき、プロフィールなどを更新しておけばヘッドハンターからのスカウトが届くため、自分で検索をしなくても希望に合った好条件の求人が届きます。
事務職や管理職の求人も充実しており、事務職でのキャリアアップを目指す方にもおすすめです。
3位.doda(デューダ)
運営会社 | パーソルキャリア株式会社 |
応募方法 | 自分で直接応募 |
専門分野 | 総合 |
登録ユーザー数 | 約540万人 |
求人更新頻度 | 週2回(月・木) |
公開求人数 | 60,181件 |
未公開求人数 | 43,255件 |
新着求人数 | 7,675件 |
「転職」口コミ平均DATA
回答数 | 男性比率 | 正社員比率 | 転職前年収 | 転職後年収 | 年収上昇率 | 転職までの日数 | 満足度 |
事務職への転職でおすすめする理由
また、スカウト機能もあり、忙しい方にも便利です。
診断ツールや書類作成ツールも充実しているため、エージェントを利用しなくても、自己分析や書類作成などができるため、登録しておいて損はない転職サイトと言えるでしょう。
もっとおすすめの転職サイトを知りたい方はこちらから。
まとめ
事務職は応募資格がなく、安定した職種であることから、多くの転職者に人気がある職種です。
事務職への転職を成功させるためには5つのコツがあります。
- 志望動機を明確にする
- 企業理解を深めておく
- 業界知識やPCスキルを習得する
- 転職サイトを複数登録する
- 転職エージェントをあわせて利用する
おすすめの転職サイトもあわせて紹介するので、
という方は、今回の記事を参考に、事務職への転職術を学びましょう。