今後の将来性や年収アップのためにも、管理職としてキャリアアップをはかりたいと考える方も多いのではないでしょうか。
しかし、管理職ともなると、誰でもなれるというわけではなく、管理職の転職は難しいとされています。
そこで今回は、管理職の転職が難しいと言われる理由と、管理職の転職を成功に導く6つの極意をご紹介します。
転職サイトだと管理職の転職は難しい?
管理職の転職が難しいと言われる理由
管理職の転職が難しいと言われる理由は、大きくわけて5つあります。
1.求人数が少ない
これは、dodaのエージェントサービスのデータを用いた2020年4月の転職求人倍率のレポート結果です。
全体の求人倍率が2.58倍に対し、企画・管理系の求人倍率は2.05倍という結果に。
全体の求人倍率から見ても少ないですが、技術系(IT・通信)が10.71倍、専門職が7.90倍などと比べると、その差は歴然です。
このグラフを見て、
と疑問に思う方も多いと思いますが、そもそも管理職は会社のリーダー職、中間管理職を指しており、誰でもリーダー職に就けるというわけでは当然ありません。
会社の規模が100人程度だとすれば、管理職は大体5人から10人程度といったところです。
2.実績や能力の判断が難しい
管理職は、一般社員に比べ、求められるスキルや能力が高くなります。
3.好条件での提案が難しい
未経験から管理職への転職であれば、前職よりも高い給与で転職が成功できる可能性が高くなります。
前職の給与条件などにもよりますが、管理職は一般的に会社の中でも高い水準の給与をもらっています。もともとの給与待遇が良いため、転職先でそれ以上の待遇を求めるとなると、選択の幅がその分狭くなります。
また、管理職を社内での昇格ではなく、中途採用として受け入れるのには企業側もそれなりにリスクを伴います。
管理職に求められるスキルや経験はさまざまで、普通の面接などの選考でその能力を正しくはかるのはなかなか難しくなります。管理職として採用しても、期待通りの成果を上げてくれるかどうかは採用して働いてみないことには分かりません。
企業によっては、採用後のミスマッチを防ぐために、最初から管理職としてのポジションではなく、管理職候補として採用を行うところもあります。
4.条件に合った求人が見つけづらい
管理職と一口に言っても、大手企業や中小企業などの企業の規模や、業界によっても、業務内容や権限に差があります。
- 会社の規模や業務方針などの企業分析
- 業務内容
- 所属するチーム・部署の人数やマネジメント内容
などの情報すべてを転職サイトの求人情報や企業のHPなどから調べ、比較を行う必要があるため、条件に合った求人を見つけづらいという難点があります。
5.企業間の格差が大きい
企業によって方針や規模が異なるため、転職先の企業によっても大きく業務内容が変わります。
中小企業では、部下の指導だけでなく、プレイヤーとしても活躍できる人材が求められる傾向にあります。
対して、大手企業ではマネジメントに専念し、多くの部下の指導や教育など高い管理能力と責任能力を求められることも多いのが特徴です。
利用する転職サイトを選ぶことが大切
このように、そもそもの求人数が少なく、管理職としての能力をはかりづらいことから、管理職への転職は難しいと言われています。
また、これまで、
とされてきましたが、最近では女性の管理職採用を積極的に行っている企業も増えてきました。
出典:エン・ジャパン株式会社
エン・ジャパン株式会社が運営する「ミドルの転職」で2019年3月に行った転職コンサルタントへの調査によると、約4割の転職コンサルタントが女性管理職の採用が増えてきていると回答。
出典:エン・ジャパン株式会社
そして、女性管理職の採用を行うことが多い企業のタイプについては、外資系企業が63%と断トツ。
外資系企業では、性別関係なく評価を行っており、優秀な人材であれば性別や年齢を問わず管理職としてのポジションを与えているという意見もありました。
こういった外資系企業で管理職としての採用実績があるため、女性で管理職を目指す方は、外資系専門の転職サイトを利用するのがおすすめです。
→転職サイトのおすすめランキング記事「【2020年】おすすめ転職サイト!転職5回全て年収アップの転職のプロが「絶対」におすすめしたい転職サイト比較ランキング」へ。
管理職への転職を成功に導く6つの極意
管理職の転職成功に導く極意
管理職の転職は難しいとお伝えしてきましたが、管理職として転職することで、さらなる年収アップやキャリアアップを見込めます。
1.転職軸を定め、優先順位を決める
これまでにも解説してきましたが、管理職の転職はなかなか一筋縄ではいかないものです。求人数が少ない分、自分の希望に100%合った求人を見つけることは至難の業です。
- 給与条件
- 役職や役割
- 業界、業種、職種
- 企業の規模
- 福利厚生
- 勤務地や転勤の有無
- 仕事へのやりがい
たとえば、年収1,000万円以上で地方勤務の求人があったとします。
転勤があるのは避けたいけれど、年収1,000万円は捨てがたい、といった場合、自分の転職軸と照らし合わせ、譲れない条件は何かを考えることが大切です。
- 家族の関係で転勤はできない
ということであれば、転職の第一条件として勤務地を置き、そこから最低限の年収額や企業の規模など、優先順位ごとに幅を持たせて考えるようにしましょう。
- 年収1,000万円以上であればどこでも構わない
ということであれば、こちらの求人に応募するメリットはあると言えます。
他の一般職に比べ、管理職は責任がある役職であるため、企業側も厳しく判定をします。
2.企業が何を求めているのかを分析する
選考を受ける準備として、企業分析を念入りに行うようにしましょう。
管理職は企業にとって重要なポジションであるため、期待するスキルや能力もその分高くなります。
企業が管理職に求めるものはさまざまです。
- マネジメント能力
- チームの成果に対する高い責任能力
- 業界への専門的な知識
- コミュニケーション能力
- 部下から信頼される人柄
たとえば、複数の部署の管理を任される場合、1つの部署に関する知識だけでなく、幅広い知識が必要となります。
3.志望理由を明確にする
特に管理職の転職では、企業分析がされているかがもっとも大切です。
管理職として働くにあたり、
- 企業理念に共感できるか
- 他社と比較して魅力を感じた理由はどこか
- 企業の今後の事業展開でどう貢献することができるのか
などを中心に、志望理由を明確にしておきましょう。
4.選考には「自分の言葉」で臨む
よく、管理職向けの志望理由例や自己PR例などを見ますが、こういった例文は参考程度にとどめ、自分の言葉で答えることを意識しましょう。
管理職ともなると、新しい発想や考え方が必要となります。
5.複数の転職サイトで情報収集を行う
1つのサイトで情報収集を行ってしまうと、企業情報が偏ってしまったり、希望に合った求人を見つけられない可能性もあります。
また、口コミ情報サイトの利用もおすすめです。
出典:カイシャ(会社)の評判
エン・ジャパン株式会社が運営するカイシャ(会社)の評判では、元社員や現社員の口コミから、企業の平均年収や勤務時間などを知ることができます。
特に管理職として採用される場合、
を知っておくことは重要です。
6.転職エージェントを利用する
一般的な転職に比べ、管理職の転職は条件に合った求人が見つけづらく、なかなかマッチングしづらいという難点があります。
企業によっては、転職サイトでの一般公開をせずに、転職エージェントのみの非公開求人として管理職の求人を出していることもあります。
転職支援実績があり、多くの人材を見極めてきた転職のプロである転職コンサルタントを通すことで、転職者のスキルを客観的に捉えてもらうことができます。
転職サイト・転職エージェントの活用で転職成功率がアップする
管理職の転職は、情報収集を行い、希望に合った求人を見つけることが一番大切なことです。
また、複数の転職サイトや転職エージェントを利用することも大切です。
管理職への転職でおすすめの転職サイト
1位.CAREER CARVER(キャリアカーバー)
運営会社 | 株式会社リクルートキャリア |
応募方法 | 自分で直接応募 |
専門分野 | ハイクラス転職 |
登録ユーザー数 | - |
求人更新頻度 | - |
公開求人数 | 66,399件 |
未公開求人数 | 0件 |
新着求人数 | - |
「転職」口コミ平均DATA
回答数 | 男性比率 | 正社員比率 | 転職前年収 | 転職後年収 | 年収上昇率 | 転職までの日数 | 満足度 |
管理職の転職でおすすめする理由
ハイクラス求人数が35,000件以上、年収800万円以上の求人数は27,000件以上と圧倒的な高年収求人数を誇っており、経営企画や事業企画といった職種の転職成功率の高さにも定評があります。
自分で求人を検索できるだけでなく、1,000人を超えるヘッドハンターからスカウトを受けることも可能。
2位.ビズリーチ
運営会社 | 株式会社ビズリーチ |
応募方法 | 自分で直接応募 |
専門分野 | 総合 |
登録ユーザー数 | 約96万人 |
求人更新頻度 | - |
公開求人数 | 56,717件 |
未公開求人数 | 0件 |
新着求人数 | - |
「転職」口コミ平均DATA
回答数 | 男性比率 | 正社員比率 | 転職前年収 | 転職後年収 | 年収上昇率 | 転職までの日数 | 満足度 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
11人 | 64% | 91% | 531万円 | 600万円 | 113% | 128日 | 7.5 |
管理職の転職でおすすめする理由
ヘッドハンターや優良企業からのスカウトを受けられる、ヘッドハンティング型に特化しているという点が大きな特徴の1つ。
企業からスカウトを受けることで、
- 転職成功率が高い
- 探す手間がなく、好条件の求人が見つけられる
などのメリットがあります。
また、経営幹部などハイクラス向けの求人が多く、総求人数の約1/3以上が年収1,000万円以上と高収入求人が豊富であることもビズリーチの強みと言えます。
ただ、
- 未経験者の転職に弱い
- 優秀でないとスカウトが来ない可能性がある
などのデメリットもあるため、ある程度自分からアプローチを行う必要があると言えます。
3位.転機
運営会社 | レイサス株式会社 |
応募方法 | 自分で直接応募、エージェントから紹介 |
専門分野 | 総合 |
登録ユーザー数 | - |
求人更新頻度 | - |
公開求人数 | 1,284件 |
未公開求人数 | - |
新着求人数 | - |
「転職」口コミ平均DATA
回答数 | 男性比率 | 正社員比率 | 転職前年収 | 転職後年収 | 年収上昇率 | 転職までの日数 | 満足度 |
管理職の転職でおすすめする理由
ほぼすべての求人で、経営者との面談の機会があるというところが最大の特徴。企業の成長の要となる重要なポジションを募集しているため、経営者が直接かかわり、採用の判断を下しています。
そのため、経営者の考え方や人柄を直接知ることができるという魅力があります。
まとめ
- 転職軸を定め、優先順位を決める
- 企業が何を求めているのかを分析する
- 志望理由を明確にする
- 選考には「自分の言葉」で臨む
- 複数の転職サイトで情報収集を行う
- 転職エージェントを利用する
特に転職サイトや転職エージェントを上手く活用することは必須です。
管理職への転職でおすすめの転職サイトもあわせて紹介するため、
という方はぜひ参考にしてみてください。