転職サイトのモデル年収に惑わされない。年収表記の裏事情と優良求人を見分けるコツ

転職する上で、「年収」は求人を比較する上で重要な要素の1つ。転職して、できれば今以上に年収を上げたいと考える方は少なくないでしょう。

しかし、転職サイトの年収表記には意外な落とし穴もあり、

man
想定していた通りの年収を貰えない・・・

なんてことも。

そこで今回は、転職サイトの年収表記の裏事情と優良求人を見分けるコツをご紹介します。

teacher
企業に聞きにくい気になる年収問題を徹底解説します。

転職サイトの年収の裏事情

転職サイトのモデル年収は信じて大丈夫?

転職サイトの求人には、給与のほか、「年収例」や「年収モデル」が記載されている場合があります。

  • 400万円(入社1年目/20代)
  • 550万円(入社4年目/30代)

など、さまざまな年収例が書かれていますが、

man
本当にこの年収がもらえるの?

と疑問を感じる方も多いのではないでしょうか。

実際に、口コミでも多くの疑問の声が上がっています。

転職サイトの求人掲載を見ると、年収例が書いていない求人や、詳細に書かれているところなど、同じ業種や職種の求人でもさまざまです。

中には、採用担当者の考え方や企業の方針が大きく反映され、転職サイトの求人に掲載されている年収が実際とは異なっているケースもあります。
そのため、転職サイトのモデル年収を鵜呑みにするのではなく、その性質についてきちんと知っておくことが大切です。

転職サイトでの年収表記の注意点

転職サイトの年収表記の注意点は5つあります。

  1. 転職サイトの年収は企業からの申告で決まる
  2. 手取りではなく、総支給額で書かれていることが多い
  3. 「最低年収」ではなく、「最高年収」と捉える
  4. 残業や手当がついている可能性も
  5. 「試用期間」の給料と期間に注意

1つずつ詳しく見ていきましょう。

1.転職サイトの年収は企業からの申告で決まる

まずは、転職サイトの求人の掲載までのフローについて知っておく必要があります。

ほとんどの転職サイトでは、

  1. 企業が求める人物像や雇用形態、募集要項などを検討
  2. 転職サイトに問い合わせ
  3. 企業と営業担当者が打ち合わせ
  4. 掲載の申し込み
  5. 転職サイトの担当者が求人原稿の作成
  6. 企業が求人原稿の確認
  7. 掲載

という流れで求人掲載が進められます。

この流れから見ても分かるように、大体の掲載内容については、企業と営業担当者が打ち合わせをした内容が反映されます。

そのため、企業が用意したデータに基づいて求人原稿を作成されるため、転職サイトに掲載されている内容はほとんど企業側の自己申告によって決まります。

エン転職やtypeのように独自取材を設けているところや、元社員などの口コミを掲載しているところもあり、実際の平均年収に近い形で掲載されていることもあります。

出典:エン転職

しかしながら、給与や年収は業務内容によっても異なるため、企業が提示した条件や内容でそのまま掲載されると思った方が良いでしょう。

採用担当者が確認しているポイントは、あくまでも

  • 最低賃金を下回っていないか
  • 提示されている給与と年収の計算が合っているのか

という最低限での確認でしかありません。

企業が年収を大きく見積もっているという可能性は低く、中には最低賃金ギリギリのブラック企業である場合もあるので注意が必要です。

2.「手取り」ではなく、「総支給額」で書かれていることが多い

転職サイトの年収や給与は、「手取り額」ではなく「総支給額」で書かれていることがほとんどです。

そのため、

  • 月給35万円以上
  • 年収420万円以上

このように表記がしてあったとしても、ここから社会保険や厚生年金などが引かれるため、年収420万円をそのままもらえるという訳ではないのです。

手取りで計算されている場合には、「手取り」ときちんと明記されていることも多いので、求人掲載の細かいところまでチェックしておくようにしましょう。
  • 年収400万円以上を約束します!

と書かれていても、情報をそのまま鵜呑みにしないように注意が必要です。

3.「最低年収」ではなく、「最高年収」

モデル年収=誰でも最低限もらえる金額(最低年収)
こう捉えてしまいがちですが、モデル年収が提示されているからと言って、実際に働いていれば誰もがその年収を貰えるということではありません。

企業側にとっては、転職者に対して「いかに自社の求人をよく見せるか」が重要なため、少しでも高いモデル年収を提示したいと考えています。

そのため、年齢や業務年数を考慮した上で、自社の中で最も出世した方の年収推移を用いて、モデル年収を算出しています。

実績に基づいたものであるため、嘘ではなく、実際にその年収まで到達する可能性もありますが、入社1年目や2年目などではほとんど達成することができない高い指標と言えます。

したがって、モデル年収はあくまでも「最高年収」と捉え、実際に転職した際に目指すべき目標として考えておくのがベターです。
逆に言えば、これが年齢や経験に応じた最高年収である場合も多いため、現職と比較して、将来性や年収アップの度合いをはかり、転職先を決めるのも良いでしょう。

4.残業手当や役職手当、賞与などが含まれている可能性も

モデル年収の多くは、残業手当役職手当などが含まれています。

モデル年収はあくまでも例でしかなく、必ず貰える年収額ではありません。

そのため、残業手当や役職手当などを含め、少しでも年収を多く見せようとする企業もあるのです。

特にボーナスの支給については注意が必要で、必ず毎年同じ額だけのボーナスが貰えるとは限りません。

一番多い時のボーナスを書かれている可能性もあるため、ボーナスが貰える条件や額についてもしっかり確認しておきましょう。

5.「試用期間」の給料と期間に注意

入社2年目以降の年収例は問題ありませんが、入社1年目の年収が書かれている場合には試用期間中の給与についてみておく必要があります。

なぜなら、実際に正社員として正式に雇われた際の給与と試用期間中の給与が異なる可能性もあるからです。

また、試用期間の長さが人によって変わることも。いつ、どのタイミングで正式な額の給与が貰えるようになったかで、1年間のトータルの給与は変化します。

試用期間がいつ終わるかに関しては、自分の頑張りに左右されることも大きいため、まずは目標として試用期間を終え、早い段階でスタートラインに立つということが大切だと言えます。

転職サイトのモデル年収はあくまで目安と捉える

転職サイトのモデル年収に関わる5つの注意点について説明してきましたが、共通して言えることは、

転職サイトのモデル年収はあくまで目安に過ぎない

ということです。

企業の採用担当者は当然、

staff

「他の求人よりも自分の求人を見てもらいたい」

「他の企業よりもよく見せたい」

と考えています。

そのため、嘘をついたという意識がなく、安易に一番優秀な人の年収例を使ってしまうケースも少なくありません。

転職サイトの求人情報やモデル年収を確認する際には、情報を鵜呑みしすぎず、自分で確かな情報を見極めることも大切です。

転職サイトの優良求人の見分け方

転職サイトのモデル年収は嘘だけではない

man
じゃあ、転職サイトの求人情報は結局あんまり信じてはいけないの?
teacher
きちんと平均年収や細かい給与表記をしているところもあります。優良求人を見極めることが大切です。

求人を出すからにはどこの企業もできる限り優秀な人材を獲得したいと考えるもの。

そのため、求人情報では企業の良い面しか書かれていないケースもあります。

単純に

  • 年収が良かったから
  • 給与が前職よりも高かったから

と求人情報に書かれている良い情報だけを鵜呑みにしてしまうと、

man

「いつまで経ってもモデル年収に到達しない・・・」

「ブラックな企業に転職してしまった・・・」

なんてことになりかねません。

しかし、転職サイトのモデル年収は決してすべてが嘘というわけではありません。

企業によっては、平均年収を算出していたり、具体的な年収推移を提示していたりと、転職者側に立っている企業もあるのです。

数多くある企業の中からそういった優良企業を見分ける目を養うことも、転職活動において重要なポイントだと言えるでしょう。

優良求人の見分けるコツ5つ

1.月給についての記載が年収と合っているか確認する

年収だけでは、賞与や各種手当などが含まれてしまい、人によって金額の差が生まれてしまいます。

したがって、求人情報を見るときには年収例を見るよりも、貰える月給の幅に注目しましょう。
月給

25万円~35万円(みなし残業40時間含む)※経験・スキルを考慮の上、決定します。

年収例

560万円(入社2年目/賞与2回分含む)

と書かれていた場合、

単純計算で35万円×12か月=420万円となり、それに賞与(1回につき給与2か月分と想定)2回を含めると、合計額が560万円となります。

つまり、入社2年目で上限となる35万円にまで給与が上がっていなければ、モデル年収の560万円を貰える可能性が低いということになります。
現段階の年収を計算する場合には、なるべく月給から想定して計算をしておくと、求人情報に惑わされることなく、現職との比較ができておすすめです。

また、「年収〇〇万円以上」など、ざっくりとした表現を使っているよりも、具体的な給与の増減幅が書かれているかどうかも重要です。

年収の幅を把握することで、将来的に自分がどれくらいの年収を上げられる見込みがあるのかが分かります。
  • 頑張りを評価します!
  • 年収アップをはかれます!

と書かれていても「どういう目標を達成すれば、どのくらい給与が上がる」などの指標が定量的に示されていなければ、年収が上がるという確証がありません。

将来的にどれだけ月給や年収が変わるかどうかも、転職するにあたって気になるところ。どうしても気になる表記がある場合には、企業に直接問い合わせるか、エージェントを利用するのが良いでしょう。

2.具体的なモデルケースが記載されている

年収には各種手当や賞与などが含まれているため、在籍年数や役職、さらには家族構成などによっても金額が大きく変わります。

モデル年収を見る際には、どれだけ具体的なモデルケースが記載されているのかを確認するようにしましょう。

同じ年収でも、

  • 年収450万円(27歳/入社2年目/役職なし/借家)
  • 年収450万円(30歳/入社8年目/リーダー職/借家/配偶者扶養)

では、年収の判断が全く異なります。

具体的な内訳が書かれているほど、転職者目線での情報提供がされているということになるため、具体的な記載があるかどうかもチェックするポイントの1つです。

3.年収の内訳は必ずチェックする

残業手当や役職手当、賞与額などの内訳の記載についても注目しましょう。

福利厚生などの項目にも関わってきますが、給与にみなし残業代が含まれていたり、特別な資格に対する手当が充実していたりと、企業によって給与の内訳はさまざまです。

年収例

620万円 ※月給35万円+みなし残業手当月5万円(月残業時間:40時間以内)+賞与4か月分

例のように年収だけでなく、月給想定や残業手当など、内訳が書かれているかどうかを確認しましょう。

ただし、求人の年収欄は業務内容や応募要項などとは異なり、必須項目ではなく任意の項目として記載されていることがほとんどです。

そのため、あまり年収表記についての決まりが定まっておらず、あいまいな表記をする企業も多くあります。

しかしながら、逆に言えば、年収などの内訳も提示している企業は、きちんとした給与制度があり、福利厚生などもきちんと完備されているところが多いとも言えます。

求人情報を見る際には、求人情報の詳細や内訳までしっかりと確認するクセをつけておくと良いでしょう。

4.見出しの強調表現がある場合は給与欄をチェックする

求人情報は、転職者から見られないことには、採用につながりません。

そのため、

  • 「入社1年目で年収800万円以上も!」
  • 「平均年収750万円」

と見出しで高年収を強調している求人もあります。

求人情報は商品広告と同じで、いかに転職者に見てもらえる求人情報であるかが大切です。

そのため、

  • 勤めていた人の中に800万円以上の年収だった人がいた
  • 経験者の平均年収が750万円だった

というように、特定の人が貰っていた年収がそのまま記載されているケースも少なくありません。

誰もが平均的に同じ年収を獲得しているわけではないため、見出しで強調表現を使っているところには特に注意して給与欄を確認することが重要です。

経験者と未経験者で給与が異なる場合には、想定できる年収は大きく変わります。

求人情報の見出しは広告と同じだと理解し、参考程度に留めておきましょう。

5.前職の給与が関係しているかどうか

給与欄を見ていると、

※前職の給与を参考に別途提示します

と書かれている場合があります。

この場合、前職でのスキルや経験のほか、前職の年収によって今後の年収が左右され、モデル年収とは大きく変わるケースがあるので、特に注意しておきましょう。
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前職の給与を考慮してもらえるから多く給与がもらえる!

と思ってしまいがちですが、前職の給与次第で、低く見積もられてしまうケースもあります。

「前職の給与を考慮する」という文言があった場合には、その求人の給与ベースを確認しておくことが重要です。

転職サイトの求人は細かくチェックを行うことが大切

転職サイトの求人でつい「給与」や「年収」の総額自体に目がいってしまいがちですが、各種手当の表記がなかったり、モデル年収額と月給額がかけ離れていたりと、求人情報を細かくチェックすることで、正しい情報を引き出すことができます。

企業にとってはあまり求人情報には悪い側面を見せたくないもの。あまり給与面や待遇の悪さを隠すために、あいまいな表現を多用したり、誇張した表現を使いがちです。

一方で、優良な企業ほど、給与面や条件面をきちんと記載している傾向にあります。

「なんとなく良さそう」で求人を判断してしまうのではなく、福利厚生やモデルケースの詳細など、求人全体をしっかりと確認しておくようにしましょう。

→転職サイトおすすめ記事「【2020年】おすすめ転職サイト!転職5回全て年収アップの転職のプロが「絶対」におすすめしたい転職サイト比較ランキング

まとめ

転職サイトのモデル年収を見て、企業を選んでしまう方も多いですが、転職サイトのモデル年収はあくまでも目安にすぎません。

少しでも自社の求人をよく見せようと、嘘ではないにしても、高い年収例を出している企業も多く存在します。
誰もがもらえる年収ではないということをまず知っておくことが大切です。

そして、中には、きちんとしたデータに基づいて、年収や給与情報を掲載している優良求人もあります。

  1. 月給についての記載が年収と合っているか確認する
  2. 具体的なモデルケースが記載されている
  3. 年収の内訳は必ずチェックする
  4. 見出しの強調表現は参考程度に
  5. 前職の給与が関係しているかどうか
この5つのポイントを参考に、優良企業を見極めることがもっとも大切です。

求人情報を細かく見ていると、年収以外にも福利厚生や業務内容などの矛盾に気付くこともあります。

teacher
求人情報に惑わされてしまうのではなく、細かいところまでチェックをするクセをつけ、自分にとってプラスとなる転職先を見つけるようにしましょう。

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