転職エージェントを利用するためには、まずコンサルタント(キャリアアドバイザー)との面談が必須となります。
そして一見、選考とは関係がないようにも思われますが、この面談の内容によっては転職成功率が大きく変わる可能性もあります。
そのため、コンサルタントの面談に向けてもしっかりと準備を行う必要があるのです。
今回は、転職成功率を上げる面談術と面談でやりがちなNG行動を解説します。
転職エージェントとの面談で転職成功率が変わる?
転職エージェントの最初の面談が実は重要?
求人の紹介や履歴書の添削、面談日の調整など、転職エージェントを利用することでさまざまな転職支援を受けることができます。
基本的に転職者は無料で利用することができるため、転職サイトだけでなく転職エージェントの利用を検討する方も多いのではないでしょうか。
転職エージェントを利用するためには
- サービス申込
- サービス利用開始の連絡
- コンサルタント(キャリアアドバイザー)と面談
という手順を踏む必要があります。
転職サイトではインターネットを介して自宅から簡単に登録することができますが、転職エージェントでは求人の紹介や転職サポートを受けるためにまず、コンサルタントとの顔合わせを行い、経歴やスキル、希望条件などの確認を行います。
と思う方もいると思いますが、実はこの最初の面談が重要。
転職エージェントの面談の基礎知識
「何を持っていけばいいんだろう?」
「どんな服装でいけばいいのかな?」
など、転職エージェントの利用が初めてという場合、面談の具体的な内容や持ち物、服装などが分からないという方も多いのではないでしょうか。
転職エージェントとの面談は、実際の企業との選考とは違うとは言え、コンサルタントも人間です。
1.持ち物
転職エージェントの面談では、
- 筆記用具
- 履歴書
- 職務経歴書
が必須となります。
と思う方も多いと思いますが、コンサルタントが転職者と会うのは面談が初めてとなります。
履歴書と職務経歴書を見ることで、実際にどんな企業に勤め、どんなスキルや実績があるのかを知ることができます。
そもそも最初から自己PRや志望動機、職務経歴などの内容が書けている方は少ないため、完璧に仕上がっていないと面談が受けられないということはありません。
- どんな経歴があるのか
- スキルや資格はあるのか
- 仕事への取組み方や実績があるのか
- 自分のことをどう捉えているのか
などを知るための必要最低限の情報を伝えることが重要です。
書類をもとに転職者自身の情報をあらかじめ提供することで、今後の求人の紹介や履歴書の書き方のアドバイスをスムーズに受けることができます。
2.服装
面接とは異なり、転職エージェントとの面談では基本的に服装は自由とされています。
そのため、仕事帰りに面談を行う場合など、仕事着からわざわざスーツを着る必要はありません。
コンサルタントに
- 求人を紹介したい
- 力になりたい
と思ってもらえることが大切なポイント。
いずれにしても、たとえコンサルタントとの面談であっても、第一印象を意識することが重要です。
3.面談日
在職中の方にとって気になるのが面談日についてです。
たとえば、type転職エージェントでは、毎週月~土曜日の10時~19時半スタートまで面談日を設定することができますが、日曜や祝日などは面談を行っていません。
出典:typeエージェント
また、転職エージェントによっては、電話面談やSkypeなどで対応してくれるところもあります。
出典:マイナビエージェント
- 在職中で時間がない
- 遠方に住んでいて面談場所まで行けない
など面談になかなか行けないという方は電話面談を行ってくれる転職エージェントを利用するのも1つの手段であると言えるでしょう。
4.面談の内容
面談は、
- 自己紹介(サービス利用の流れ)
- これまでの経歴や職務内容などの確認
- 転職理由や目指す職種・業種などのキャリアの確認
- 希望条件の確認
- 求人の紹介
という流れで行われます。
面談の目的は、ずばり
にあります。
転職エージェントでは通常、転職者は無料で利用でき、求人を出している企業からの採用報酬が支払われることで成り立っています。転職者にいくら求人を紹介したとしても、どこかの企業に転職が決まらなければ意味がないのです。
最初の面談内容でエージェント側の優先度が変わる!
転職エージェントでは前述したとおり、企業からの採用報酬で成り立っています。
そのため、最初の面談の内容で、
- 転職意欲があるかどうか
- 求人を紹介してすぐに転職先が決まるかどうか
- 他の転職エージェントにとられてしまわないか
という点を見極めています。
最初の面談で転職意欲を見せたり印象を良くしておくことで、より条件の良い求人や非公開求人などを紹介されるようになります。
転職成功率を上げる!転職エージェントでの面談術
転職エージェントからの評価を上げる面談術
1.自然体でいることを心がける
面談で自分を良く見せようと変に構えてしまう方もいます。
「年収が下がってしまわないか心配・・・」
「自分に合っている仕事がわからない・・・」
など最初に転職に関する不安や悩みを打ち明けておくことで、コンサルタントも今後のサポートの流れを決めやすくなります。
2.希望条件は明確に伝える
希望条件を伝えておかないと、コンサルタントもどんな求人を紹介していいのかわからず、転職支援を上手く進めることができません。
と希望条件が多くなればなるほど、希望に合った求人は限定されてしまうもの。
- 年収
- 勤務地
- 待遇
など希望条件を挙げた上で、絶対に外せない条件と妥協できる条件を分けておきましょう。
3.事前にスキルや経歴の棚卸をしておく
面談では、自分の強みや仕事上での実績、所持している資格など細かく聞かれます。
コンサルタントが詳細に転職者の情報を聞く理由は、
- 紹介できる求人があるかどうか
- 実際に選考でアピールするための強みや実績があるかどうか
など、企業とのマッチングをはかり、確実に内定へとつなげるためのサポートを行うためです。
もちろん、
という場合にはコンサルタントに転職相談をすることも可能ですが、企業との選考を行うまでに時間がかかる可能性もあります。
4.転職活動の状況や他社エージェントの利用などについて伝える
コンサルタントから転職活動の状況や他社のエージェントの利用状況について尋ねられることがあります。
この時、
と選考状況や他社の利用について伏せてしまう方もいますが、むしろ他社を利用していると話した方がコンサルタントからの転職支援を優先して受けられる場合もあります。
転職エージェントでは、転職者の採用が決まることで報酬がもらえる仕組みになっています。
5.具体的な相談を行う
面談ではついついコンサルタントのペースに乗せられてしまいがちですが、転職エージェントを利用するからには、自分に有利に働くよう面談を進めることが大切です。
具体的に就きたい職種・業種や希望条件などが決まっている場合には希望を明確に伝えた上で、
- 年収○○万円以上の企業の求人に応募したい
- 〇〇という職種での転職を考えているので、履歴書の添削をしてもらいたい
など、コンサルタントに相談したい内容を具体的に伝えることが大切です。
面談でやりがちなNG行動
面談を行った後に
- なかなか良い求人がもらえない
- コンサルタントから連絡がない
という場合には、面談での行動でコンサルタントからの評価を落としてしまっている可能性があります。
1.連絡をせずに面談に遅刻する
連絡せずに面談に遅刻してしまうような転職者は、実際に企業への採用が決まったとしても、ミスが多かったり、仕事にも遅刻してしまったりと何らかのトラブルを引き起こしてしまうのではと懸念されます。
2.不平・不満ばかりを話す
不満や不平ばかりになってしまうと、
と懸念されてしまいます。
3.スキルや経歴で嘘をつく
コンサルタントとの最初の面談での内容はずっと記録して残り、当然応募先の企業にも共有されます。
4.転職意欲がないことを伝えてしまう
転職エージェントでは担当者が得た企業の細かい情報などが得られるため、情報収集のために利用する転職者も多くいます。
しかし、あからさまに
などと伝えてしまうのはやめましょう。
今すぐ転職したいと思っていなかったとしても、
- 良い条件の求人があればすぐにでも転職したい
などと伝えておくとコンサルタントの持つ企業情報や求人を引き出しやすくなります。
5.転職への前向きな姿勢が見られない
- 仕事をしたくない
- 自分に自信がない
など、転職に対して後ろ向きな姿勢でいると、求人の紹介をしても無駄だと判断されてしまう可能性もあります。
と思っていたとしても、それをそのまま伝えてしまうのはやめておきましょう。
コンサルタントのやる気を引き出すことが重要
転職を成功させるためには、コンサルタントから紹介される求人の質や、履歴書の添削や面接対策など、選考対策などをしっかりと受けられることが必須となります。
転職する気がないのが分かってしまったり、希望条件が曖昧だと、まともに転職支援を受けられずにあしらわれてしまう場合もあります。
まとめ
転職エージェントの転職支援を受けるためには面談が必須です。
コンサルタントは
- 転職意欲があるかどうか
- 求人を紹介してすぐに転職先が決まるかどうか
- 他の転職エージェントにとられてしまわないか
という点を見極めた上で、転職者の経歴やスキル、希望条件などを踏まえて求人の紹介などを行います。
- 自然体でいることを心がける
- 希望条件は明確に伝える
- 事前にスキルや経歴の棚卸をしておく
- 転職活動の状況や他社エージェントの利用などについて伝える
- 具体的な相談を行う
転職エージェントでは、求人の紹介や選考対策など手厚いサポートが受けられるため、転職サイトよりも転職が上手くいきやすいというメリットがあります。