仕事を覚えられないのはなぜ?仕事が覚えられない原因とどうしても仕事が覚えられないときの対処法8つを解説。

新しいことに取り組むときには覚えなければいけないことも多く、ミスや失敗もつきものです。

しかし、

  • 仕事内容が覚えられず何度も同じミスをしてしまう
  • 仕事の覚えが遅く同期や後輩にも後れをとっている

など仕事が覚えられないことに不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

仕事を覚えられないときにはまず原因を探り、仕事の仕方を見直すことが大切です。

そこで今回は仕事が覚えられない原因と、どうしても仕事が覚えられないときの対処法8つを解説します。

仕事が覚えられない原因って?

仕事が覚えられないと悩んでいる人は多い

仕事ではこれまでのスキルや経験ももちろん大切ですが、仕事内容や手順などを覚えることも仕事をこなしていく上で大切なこと。

しかし、

man
仕事がなかなか覚えられない・・・

と悩んでいる方は意外にも多くいます。

さらに、転職サイト「doda」の調査によると、転職後に不安を感じていることを尋ねる質問に対し、85.2%の人が「仕事についていけるか」ということに不安を感じていると回答しているという結果に。

出典:doda

最初は仕事をなかなか覚えられないのは当たり前であり、経験を重ねることでどんどん仕事も覚えられるもの。

しかし、取引先や顧客に迷惑をかけてしまったり、上司から怒られてしまったりなど、仕事が覚えられないことでデメリットも多く、いかに早く仕事を覚えられるかを気にしている方が多いということが分かります。

仕事が覚えられない原因は「自分」と「職場」に分かれる

仕事が覚えられないと焦ってしまう方もいますが、やみくもに仕事に取り組んでも、なかなか仕事が覚えられるようにはなりません。

人によって個人差もあり、とにかく経験を重ねればいいというわけではないのです。
仕事が覚えられない状況を打破するためには、まず仕事が覚えられない原因を知ることが大切です。

仕事が覚えられない原因は

  1. 「自分」に問題があるケース
  2. 「職場」に問題があるケース

に分かれます。

原因が「職場」にあるのに、自分自身の仕事の仕方をどんなに変えても、なかなか改善には向かいません。

原因がどちらにあるのかをしっかりと確認しておきましょう。

「自分」に原因がある場合

まずは「自分」に原因がある場合について紹介します。

teacher
自分自身の仕事の取組み方を見直してみましょう。

1.仕事の目的や仕事の全体像を理解できていない

仕事が覚えられないという方の多くは、そもそもなぜその仕事をするのかという目的や仕事の全体像を理解できていない可能性があります。

  • ただ頼まれたから
  • こういう手順でやってくださいと言われたから

と言われたからと、言われたことだけをこなそうとしてしまうと、記憶にも定着しづらく、教えられたときには覚えていられるものの、もう一度やろうと思ってもなかなか仕事の手順を覚えられないものです。

2.メモをとっていない

仕事が覚えられない原因の多くは、メモを取らないことにあります。

一度耳で聞いてその時は覚えたつもりでも、時間が経つと忘れてしまうものです。

また、メモをとることで満足してしまい、そのメモの内容を見返さないというのもNGです。

3.仕事に集中できていない

仕事を覚えるためには集中力も必要です。

そのため、仕事中に別のことを考えてしまっていたり、1つのことに集中して取り組めないという場合、仕事内容が頭に入ってきにくくなります。

4.優先順位が分かっていない

仕事を覚えるためには、情報の取捨選択も必要です。

教えてもらったことすべてを覚えようとすると、重要な仕事が抜け落ちてしまい、結果大きなミスや失敗につながってしまうことも。

特に入社したばかりは覚えるべきことも多いもの。

覚えていてほしい仕事は忘れているのに、覚えている必要がないことばかりを覚えているとなってしまっても意味がありません。

5.分からないことをうやむやにしている

仕事を教えてもらった際に、

staff
何か質問がありますか?

と聞かれて、分かっていないのについ

man

「大丈夫です!」

「分かりました!」

と答えてしまう方も多いのではないでしょうか。

「大丈夫です」「分かりました」と答えた時点で、上司や先輩は理解しているものと捉え、仕事を任せます。

そこで本当は分かっていないのに仕事をしてしまうことで、かえって周りに迷惑をかけてしまうものです。

また、仕事で分からないことが発生し、

man
怒られそうだし聞くのはやめよう・・・

と分からないことをそのままにしてしまうのもNGです。

一度聞いただけで仕事が覚えられればそれに越したことはありませんが、怒られることを恐れて仕事を聞かないことで、分からないまま時間だけが過ぎ、いざというときに大きなミスを引き起こしてしまうこともあります。

分からないことをそのままにしてしまうのはやめましょう。

6.仕事の知識がそもそも足りていない

そもそも業界知識や仕事内容への知識が足りていないと、分からないことも増えてしまい、仕事の覚えも遅くなってしまいます。

自分が受け持っている仕事への理解度や知識量についてもしっかりと確認しましょう。

7.焦ってしまう

仕事がなかなか覚えられないと焦ってしまう方もいますが、焦ってしまうことでかえって仕事に集中できなくなり、仕事の覚えが遅くなってしまうこともあります。

teacher
焦ってしまいそうなときにも気持ちに余裕を持つことが大切です。

8.仕事に対して興味を持てていない

仕事の覚えの早さと仕事への興味は密接に関係しているもの。

興味を持つことで、その仕事を覚えようという意欲もわきやすくなり、記憶の定着も早くなります
対して、仕事内容に興味がないと、その仕事をしていること自体が苦痛となり、覚えようとするモチベーションが失われてしまいます。

「職場」に原因がある場合

仕事が覚えられないと自分を責めてしまいがちになりますが、原因が職場にあることも。

teacher
職場の体制や上司の態度などに問題がないかどうかチェックしましょう。

1.上司や先輩の教え方に問題がある

初めての仕事は上司や先輩などに教わることになることも多いと思いますが、実は教える側のマネジメント能力や経験、業務への知識によっても仕事の覚えは左右されます。

説明がざっくりしていたり、要点がぐちゃぐちゃになっていたりすることで、仕事への理解も遅くなってしまいます。

2.質問できる体制が整っていない

分からないことはできるだけすぐに解決することが大切。

しかし、質問できるような職場環境にない場合、分からないことをうやむやになってしまい、仕事が覚えられない原因の1つとなってしまいます。

  • 「前にも言ったよね」と威圧的な態度をとられる
  • 「自分で考えろ」と言われてしまう
  • 上司や先輩が忙しくつかまらない

など、質問できないような職場環境かどうかを確認しましょう。

3.仕事量が多すぎる

人それぞれキャパシティーも異なり、たくさんの仕事を任されても処理できる人もいれば、時間をかけて1つ1つの仕事をやらなければ覚えらないという方もいます。

そのため、あまりにも仕事量が多く、キャパシティーを超えているという場合には、仕事をこなすことで精いっぱいになり、1度覚えた仕事も頭から抜け落ちてしまいやすくなります。

4.言っていることがコロコロ変わる

仕事は一度やり方をきちんと覚えるまでは、正しいやり方を定着させることが必要です。

しかし、上司や先輩の言っていることがコロコロ変わり、同じやり方でやったのに怒られるという場合、どれが正解なのか分からなくなり、正しいやり方の定着に時間がかかってしまうこともあります。

原因を知ることで対処法が見えてくる

仕事が覚えられない原因は必ずしも自分だけにあるわけではなく、職場環境や仕事のやり方によって左右されてしまうものです。

間違ったやり方で努力しても、仕事の覚えは早くなりにくいもの。

そのため、仕事が覚えられない原因をしっかりと把握することが大切です。

原因を把握することで、対処法も見えてきやすくなり、次に自分が何をすべきかもわかるようになります。

teacher
やみくもに動くのではなく、今自分にできることを模索することが重要と言えるでしょう。

仕事が覚えられないときの対処法

1カ月から3カ月は仕事は覚える期間

仕事が覚えられないときの対処法を知る前に、大前提として、そもそも仕事を覚えるのにはそれなりに時間がかかるということを理解しておくことも大切です。

同期などがどんどん仕事を覚えると焦ってしまうものですが、適性や性格、仕事内容によっても覚える速度は異なります。

周りと比較するのではなく、着実に仕事を覚える期間を設けることも大切です。
一般的に、多くの会社では研修期間が設けられており、1カ月から3カ月は仕事を覚える期間として想定されています。

そこで、仕事の適性や勤務態度など様々な要素を見た上で、問題ないと判断されれば正社員として本契約に移るところが多いのです。

そのため、1カ月から3カ月の間は仕事を覚える期間と割り切り、その期間は質問したり、職場に慣れる期間として捉えることも大切です。
teacher
もし3カ月以上経っても仕事がなかなか覚えられない場合には、次に紹介する対処法を試してみましょう。

仕事が覚えられないときの対処法

ここからは、仕事が覚えられないときの対処法を5つ紹介します。

1.仕事の意味や目的について考える

仕事が覚えられない原因が仕事の意味や目的を理解していないという場合、仕事の全体像を把握し、それぞれの仕事の意味を考えることが大切です。

たとえば、18時から会議を行う場合、18時よりも前に資料のコピーやモニターの確認、会議室の準備など、さまざまなことを行う必要があります。

  • 資料を何部コピーしておくのか
  • 椅子は何個必要で、準備はできているか
  • モニターはきちんと映る状態になっているのか

など、1つ1つの工程は細かく忘れてしまいがちですが、18時から会議を行える万全の状態にするという目的を知ることで、やらなければいけないことも明確になります。

今必要なものは何かを考え、1つ1つの動作に対して目的付けを行いましょう。

2.メモをとるクセをつける

仕事が覚えられない原因の多くは、メモを取らないことにあります。
そのため、まずはメモをとるクセをつけるということも大切です。

メモをとることで視覚的に仕事内容をとらえることができ、情報を整理しやすいというメリットがあります。

これまでメモをあまりとったことがなかったという方は、メモ帳でもパソコンなどのメモ機能でもどちらでも構わないので、メモをとるクセをつけておきましょう。

そして、メモをとるときには、

  • 箇条書きやキーワードなど短い言葉でまとめる
  • 5W1Hを意識する
  • 些細なことも忘れずに書いておく

ことがポイントです。

そして、その場でメモをとったら、なるべくその日のうちに復習を行い、まとめ直すということも重要なポイント。
teacher
  • 重要な点は目立つようにしておく
  • 自分なりのマニュアルを作る

などメモをそのままにせず、仕事に活かせるよう、いつ見返しても分かるような形にしておくことが大切です。

3.分からないことはそのままにせず質問する

分からないことをうやむやにしてしまうと、いつまで経っても分からないまま時ばかりが過ぎてしまうもの。

1カ月から3カ月の間であればまだ新人だからと許されますが、半年たってから初歩的な質問をしてしまうと、

staff
今まで何をしていたんだ・・・

と思われ、周りからの評価が下がってしまいます。

「聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥」という言葉もあるように、質問することを恐れて聞かないままにしてしまうよりも、一時恥をかいたり怒られたりすることを我慢して聞くことで、その後の仕事のやりやすさも変わってきます。

分からないことは早めに解決できるよう心がけましょう。

4.業界知識やスキルを身につける努力をする

仕事に対する知識やスキルが足りないと、仕事の覚えもその分遅くなり、時間がかかってしまうもの。

そのため、知識量やスキルが足らない場合には、知識をスキルを習得できるよう努力をすることが大切です。
仕事に関連する本を読んだり、必要な資格の勉強をするなど、自分でできることから始めましょう。

仕事のために勉強する時間をとることも時には大切。

努力することで後々の仕事にもつながり、昇進や昇格など、仕事で成功をおさめられる可能性もアップします。

teacher
今の仕事をこの先も続けていきたいという場合には特に、今の段階でスキルや知識を身につけておくと良いでしょう。

5.仕事の優先順位をつける

仕事で教わったことは最終的にすべて覚える必要はありますが、仕事の中でも優先順位はあり、できるだけ早く覚えるべきことと、重要度が低く今は覚えてなくても支障がない仕事があります。

そのため、できるだけ早く仕事をこなせるようになるためにも、仕事の優先順位をつけることも大切です。

期日が決まっているものや、毎日行うべき業務などは優先的に行い、それ以外の仕事は徐々に覚えていきましょう。

自分で優先順位が分からない場合には、仕事を教わった際に優先すべき仕事を聞くということもポイント。
自分で勝手に動いてしまうことで、上司や取引先などに迷惑をかけてしまう可能性があります。
優先順位をつけるのが苦手という方は、頭の中で考えるのではなくToDoリストを作成して可視化すると、やるべきことも整理でき、締め切りなどを意識して仕事ができるようになります。

どうしても仕事が覚えられない場合には?

仕事のやり方や考え方を変えても、どうしても仕事が覚えられないという場合、根本的にその仕事が合っていなかったり、心身の状態が悪かったりと、別のところに原因が隠されていることもあります。
そのため、仕事を無理に続けるのではなく、自分の状況をチェックし、仕事の見直しを行うことも大切と言えます。

どうしても仕事が覚えられない場合の対処法を3つご紹介します。

1.心身の状態をチェックする

ストレスや疲れから、集中力がなくなったり記憶力が悪くなったりするなどの精神的な症状があらわれ、仕事がなかなか覚えられなかったり、ミスが増えてしまったりすることもあります。

そのため、まずは心身の状態をチェックすることが大切と言えます。

出典:厚生労働省

厚生労働省が作成している「5分でできる職場のストレスチェック」などで簡単な診断を行い、ストレスや疲れが溜まっていると感じたら休息をとりましょう。

また、あまりにも仕事ができないと

man
もしかしてなにかの病気なのでは?

と思う方も多くいます。

統合失調症やうつ病などの精神病で記憶障害を起こしてしまっていたり、ADHD(注意欠如多動性障害)などの発達障害の方も注意力や記憶力が欠如してしまうこともあります。

病気や障害があるかもしれないと思うと、診断されるのが怖くなり、医療機関を受診しない方もいますが、受診して自分の心の状態や性質について知ることで、気持ちが楽になり、自分に合った仕事も見つけやすくなります。

特に、

  • 以前に比べて記憶力や注意力が落ち、ミスが増えてしまった
  • プライベートの時間も楽しめない

という方は、今の仕事が原因で精神状態が悪化してしまっている可能性もあります。

早めに対処を行うためにも、自己判断せず、心療内科などの受診をするようにしましょう。

2.仕事の適性やスキルがあるかどうかを確認

仕事がなかなか覚えられないという方の中には、そもそも今の仕事が自分の性格やスキルと合っていない可能性もあります。

仕事には向き・不向きもあるものです。

たとえば、細かい作業をするのが苦手という方はデータ入力などの正確さを求められる仕事は向かない傾向に。逆に、完璧主義でマニュアル通りに動きたいという方にとって、接客業などの臨機応変な対応が求められる仕事は向かないこともあるでしょう。

このように、性格によって、仕事の向き・不向きはあり、仕事の能率を大きく落としてしまう原因となってしまう可能性もあるため、今の仕事が自分に合っているかどうかを確認しましょう。
自己診断を行うなら、転職サイトの診断ツールを利用することもおすすめです。

出典:doda

たとえば、診断系サービスが充実している転職サイト「doda」では、エゴグラム適職診断で自分の性格を知ることができ、自分の性格に合った仕事選びのヒントにすることができます。

他にも、転職サイトごとにさまざまな診断ツールやサービスを展開しているため、こちらのランキング記事を参考に、利用したいサービスに合わせて転職サイトを選びましょう。

3.合わないと思ったら転職を

  • 適性に合わない仕事をしている
  • 労働環境が悪く本来の能力を発揮できない

など、今の仕事が合わないと感じている場合には、転職も検討してみましょう。

転職することで、仕事内容や職場環境などもガラッと変えることができ、あっさりと仕事が覚えられることも。
man
転職はちょっと抵抗がある・・・

という方もいますが、合わない仕事を続けていても自分の成長にはつながりません。

それどころか、心身の状態が悪化してしまう可能性もあるため、自分に合った仕事を見つめなおすということも大切と言えます。

まとめ

仕事が覚えられないと焦ってしまう方も多いですが、焦って取り組んでも、なかなか仕事はできるようにはならないもの。

仕事が覚えられない原因を知り、適切に対処を行うことが大切です。

原因が自分にあるのか職場にあるのかをしっかりと分析した上で、

  1. 仕事の意味や目的について考える
  2. メモをとるクセをつける
  3. 分からないことはそのままにせず質問する
  4. 業界知識やスキルを身につける努力をする
  5. 仕事の優先順位をつける

まずは5つの対処法から試してみましょう。

それでもどうしても仕事が覚えられないという場合には、根本的な仕事の見直しをすることも必要です。
  1. 心身の状態をチェックする
  2. 仕事の適性やスキルがあるかどうかを確認
  3. 合わないと思ったら転職を
teacher
自分の心身の状態を見つめなおし、仕事の適性やスキルがあるかどうかをチェックして、今の仕事が合わないと感じたら転職を検討するようにしましょう。

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