転職する上で気になるのはやっぱり「年収」などの給与面の待遇。業務内容や職場環境ももちろん大切ですが、今よりも年収をアップさせたいという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、転職で確実に年収アップできる7つのコツを解説します。年収を上げる前に知っておくべきポイントや、年収をアップさせるアピール術までご紹介します。
転職で年収アップは叶う?おさえておきたい年収問題
転職するときの企業選びのポイントとして、「年収どれくらいか」「給料がどのくらいアップするのか」を挙げる方も多いと思いますが、高年収の転職先を見つけるのはなかなか難しい問題です。
そもそも、今もらっている年収が適正であるかどうかによっても、年収の基準は変わるもの。
転職で年収をアップできる人・できない人に分かれる
まずは、本当に転職で年収アップさせることができるかについてです。
10%以上アップ | 10%以上ダウン | |
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転職1年目 | 31.00% | 40.00% |
転職2年目 | 40.70% | 38.20% |
出典:リクルートワークス研究所「全国就業実態パネル調査 2019データ集」より作成
上の表は、リクルートワークス研究所が2019年に全国15歳以上の男女6万人を対象に行った就業調査の年収の増減状況の結果を一部抜粋したものです。
転職1年目では年収が10%以上アップした方が全体の約31%、逆に約40%が年収10%以上ダウンしたと回答しています。転職2年目では、約40%がアップ、約38%がダウン。
年収がアップした人の割合が増えているものの、年収が上がっている人と下がっている人の割合は同じくらいとなっています。
年収をアップさせるために事前にやっておくべきこと
- 転職で年収が逆に下がってしまった
- なかなか高年収の求人に巡り合えない
このような悩みを抱える方も多いと思いますが、年収が上がらなかったからと言って、転職に失敗したとは言い切れません。
そうならないためにも、転職活動を始める前に、事前にやっておくべきことをご紹介します。
1.転職する業界の年収の相場を知る
転職する業界によって、平均年収は大きく異なります。
こちらの表を見ると、専門職(コンサルティングファーム/専門事務所/監査法人)や企画・管理系は年収が500万円以上と高い傾向にありますが、クリエイティブ系や事務、販売、サービス系などは300万円台と低くなっています。
また、年代や役職によっても、年収に差が出やすくなります。
企業によって、実力重視で給与査定を行っているところもありますが、年功序列で給与ステージが決まってくるところもあります。
出典:転職会議
また、業界によっては、なかなか年収が上がらないケースもあります。
2.希望年収のビジョンを明確にしておく
転職で高年収を目指したい場合でも、
- 「できる限り年収を上げたい」
- 「今よりも上がればいい」
と、希望年収を決めていなかったり、消極的に考えている方も中にはいます。
「今よりも少しだけ年収を上げたい」というだけなら、福利厚生が充実しているところや資格手当があるところを目指すだけで変わる場合もあります。
希望年収によって、今後の転職活動の仕方や転職先の決め方にも大きな差が出ます。
また、明確な希望年収が定まっているかどうかで、実際の企業側の担当者との年収交渉の結果も変わってきます。
3.自分の強みやアピールポイント明確にしておく
企業側がもともと提示している月給や年収を大きく変える場合には、企業側にもそれなりのメリットが必要となります。
- 営業担当者として〇〇年やってきたことが転職先でも活かせる
- 〇〇人のマネジメント経験があり、自分がリーダーとして引っ張っていける
4.転職サイトのツールを使う
typeでは、市場価値診断テストを無料で受けることができます。
現時点のビジネス基礎力や特性などを数値化し、これまでの会員データの職種・年齢別平均給与データと照らし合わせることで、適正年収を知ることができます。
低く見積もってしまうことで低い年収のまま満足してしまったり、高く見積もってしまうことで年収交渉で失敗してしまうことも・・・。
→おすすめの転職サイトをもっと知りたい方はこちら。
「転職=必ず年収が上がる」わけではない
長い目で見れば年収が上がることがあっても、転職してすぐに年収が上がる人は全体の30~40%ほどです。
転職で年収をアップさせる7つのコツ
転職で成功するためには準備とアピールが大切
がむしゃらに応募するのではなく、きちんとした準備を整え、企業を見極めた上で企業側に採用したいと思ってもらえるようにアピールすることが大切になります。
1.実績や経験などから、企業が採用するメリットを伝える
高い年収を提示して採用を行っている場合には、企業側は
- 即戦力としてとりたい
- 会社の成長のために優秀な人材が欲しい
と考えています。
たとえば、管理職の求人の場合、
2.年功序列ではなく、実力が重視される企業を受ける
さらに、提示されている年収について交渉を行おうとしても、他の従業員の給与についても見直さなくてはいけないため、交渉自体ができるとは限りません。
特にインセンティブを設けているところや、ベンチャー企業は年収が上がる可能性が高いと言えます。
インセンティブに関しては、自分の入社後の頑張りに左右されるため、確実に年収アップできるとは限りませんが、実績やスキル次第で入社時点で給与自体を見直してくれるところもあります。
3.同じ業界の企業を複数受ける
面接や内定後に、「他の企業を受けているか」「選考がどのくらい進んでいるのか」を聞かれることがあります。
この質問の意図として、優秀な人材を他の企業にとられたくないという思惑があります。他の企業に先を越されないためにも、早めに内定を出したり、他の企業よりも良い条件を提示したりしようとする企業も出てきます。
複数の業界をバラバラに受けていると、逆に転職の軸がぶれていると、企業側にマイナスイメージを持たれることもあります。
4.エージェントを利用する
エージェントでは一般公開されていない求人も多く、中には応募者が殺到するのを避けるために、あえて高年収の求人を一般公開せず、エージェントで紹介していることもあります。
そのため、エージェントを利用することで、同じ企業でも上のポジションでの求人があったり、業界大手の新規プロジェクトなどの求人を見つけることができたりするなど、好条件の求人に出会える確率を上げることができます。
5.資格取得をしたりや経験を積んでおく
業界の平均年収や自分の市場価値を調べていくうちに、経験が足りなかったり、実績を作れていなかったりと、自分の強みだけでなく弱みを見つけることもあります。
自分が目指す業界の転職成功例を知ることで、自分に足りないものが見えてくる場合もあります。転職で確実に年収アップをはかるためには、転職に向けて現職で基盤を作ることも大切です。
6.実績や職歴、スキルはきちんと記入する
つい年収交渉や面接でのアピールに目を向けてしまいがちですが、面談時間は限られており、自分の魅力を伝えきれない場合もあります。
履歴書や職務経歴書は、自分でじっくり吟味してから提出できる重要な書類です。
7.年収交渉はタイミングを待って
企業にガツガツした印象を与えてしまい、年収交渉が上手くいかなくなってしまいます。
面接で年収について聞かれることがありますが、面接の途中で交渉を行うのは避けるようにしましょう。
転職には企業と転職者の交渉が大切
その時、ただ一方的に自分の希望を伝えるのではなく、転職する業界の年収事情や企業の給与システムを知った上で、企業側に「採用したい」と思ってもらえるようにアピールすることがポイントです。
まとめ
転職すれば必ず年収がアップするというわけではありません。
自分の目指す業界や自分の市場価値を知った上で、まずは年収について正しく知り、希望年収を定めることが大切です。
- 実績や経験などから、企業が採用するメリットを伝える
- 年功序列ではなく、実力が重視される企業を受ける
- 同じ業界の企業を複数受ける
- エージェントを利用する
- 資格取得をしたりや経験を積んでおく
- 実績や職歴、スキルはきちんと記入する
- 面談交渉はタイミングを待って
という方は、今回の記事を読んで、自分の仕事に見合った年収を貰うポイントをおさえておきましょう。